【ニューデリー】Oil and Natural Gas Corporation(ONGC)は、ガス鉱区に隣接した発電所を設けることにより電力市場に参入する機会を探っている。
インディアン・エクスプレス、エコノミック・タイムズ、ザ・ヒンドゥー、ヒンドゥー・ビジネス・ラインが4月29/30日報じたところによると、ONGCのSubir Raha会長兼MDは28日催されたアッサム州とグジャラート州の6つの小規模油田の生産業務委託契約調印式の席上、以上の消息を語った。それによると、ONGCは、パイプ・ラインによるガス輸送が不採算なガス井には発電所を設け、電力を送電網やキャプティブ・ユーザー、あるいは電力トレーディング会社に供給することを計画、グジャラート州Dahejとカルナタカ州Mangalaoreにはガス・ベースのメガ発電施設を設けることを検討している。しかし送電ビジネスや配電ビジネスに参画する考えはない。
ONGCは今後“gas-to-power(ガスの電力への転換)”もしくは“gas-to-wire(電線による輸送)”戦略に基づいてガス鉱区を開発、商業ベースで電力を生産、下流部門への進出を図る。ある種のケースではガス・パイプ・ラインの方が経済性を有する場合も有るが、発電所を設け、電力を販売する方式を積極的に検討する。また他社に発電所の建設・経営を委ねる可能性もある。ONGCは既に1000MW(メガワット)以上のキャプティブ発電施設を保持しているが、内マハラシュトラ州Uranとグジャラート州Haziraにおける余剰電力合計100MWを送電網に供給しているに過ぎない。
ONGCはグジャラート州政府と、2000MWの発電施設を備えた特別経済区(SEZ)を設ける契約を結んでいる。同発電所は再ガス化した液化天然ガス(LNG)を燃料として用いる。また子会社Mangalore Refinery and Petrochemicals Ltd (MRPL)の隣接地に2000MWの発電所を設けることも計画していると言う。