SEAnews 2004-04-23 ArtNo.33234

【ムンバイ】インドの地元大手肥料会社Tata Chemicals Ltd (TCL)と肥料製造協同組合Indian Farmers Fertilisers Co-operative(Iffco)は、南アフリカの燐酸メーカーFoskor Ltdの権益買収レースに加わった｡
エコノミック・タイムズが4月21日伝えたところによると、両社は先週、4月30日の締め切りに先立って入札意向書(EOI:expression of interest)を提出した。タミールナド州Chennai拠点のCoromandal Fertilisers Ltd(CFL)もこれ以前にＥＯＩを提出している。業界観測筋によると、インドの肥料会社の中で他に、Foskor権益買収レースに加わるものはなさそうだ。
燐酸は燐酸二アンモニウム(DAP:di-ammonium phosphate)の主要原料で、インドの少なからぬＤＡＰメーカーが、Foskorと燐酸の長期購買契約を結んでいる。FoskorはＣＦＬ傘下Godavari Fertilisers and Chemicals Limited (GFCL)の少数権益を保持している。
投資銀行筋によると多くの国際企業がFoskor権益に関心を寄せている。現在Foskorに100％出資しているIndustrial Development Corporation of South Africa (IDC)は、HSBC BankをFoskor権益売却国際入札の顧問に指名した。Foskorは南ア通貨ランドの強化、原料及び運転コストの上昇、燐酸価格の急落等で経営難に陥っている。