2004-04-21 ArtNo.33223
◆Bokaro Steel Plant、US$4.5億投じ設備拡張
【ボカロ】Steel Authority of India Ltd (SAIL)傘下のBokaro Steel Plant (BSP)は1950クロー(US$4.46億)を投じ、設備の拡張と近代化を図る。
ヒンドゥー・ビジネス・ライン、ビジネス・スタンダード、エコノミック・タイムズが4月19/18日伝えたところによると、BSPのU.P. Singh重役(MD)はこのほど記者会見し以上の計画を明らかにした。それによると、プロジェクトは向こう3-4年間にわたって実行される。SAIL取締役会は2004-05年に440クロー(US$1.005億)を投資することを既に承認しており、2005-06年には710クロー(US$1.62億)、2006-07年には850クロー(US$1.94億)の投資が予定されている。これにより熔銑の年産能力は現在の400万トンから2011-12年までに700万トンに拡大される。
冷間圧延工場の近代化に218.05クロー(US$4983万)、第5コークス炉の建て替えに142クロー(US$3245万)、第4高炉の鋳床(cast house)スラグ微粒化(slag granulation)に33クロー(US$754万)が、それぞれ投じられ、これらはSAIL取締役会の承認を得ている。また第5高炉のスムースで安定した操業を確保する狙いから、炭塵注入(CDI:coal dust injection)システム、鋳床スラグ微粒化プラント、コールタール注入が検討されている。
鉄鋼溶解設備(SMS:Steel Melting Shop)の近代化を計画、SMS-1に連続鋳造システムの導入を検討するBSPは、Metallurgical & Engineering Consultants India Ltd(Mecon)に事業化調査を委ねた。SAIL取締役会はまたSMS-2プロセス制御のコンピューター化も承認するものと予想される。酸素工場にはエア・ターボ・コンプレッサーとオキシジェン・ターボ・コンプレッサーの導入が予定されている。この他、生産性向上、デボトルネッキング、スムースな操業を実現するための様々なスキームに10クロー未満が投資される。
これらのプロジェクトによりプラントのキャパシティーは20011-12年までに700万トンに拡大、製品ミックスや品質の改善も図られ、マーケット・リーダーの座維持が図られる。
BSPは向こう3年間に表面処理鋼板の生産を手掛けることを希望しており、外国の技術パートナーを物色している。BSPは引き続き条鋼よりも鋼板に照準を合わせて行く。
BSPは2003-04年に粗鋼(crude steel)375万トン、販売可能な鉄鋼製品(saleable steel)345万トンを製造した。連続鋳造工場の稼働率は113%、生産量は245万トンをマーク、BSPの生産に65%貢献した。年間売上げは前年の6200クロー(US$14.17億)から7300クロー(US$16.68億)に拡大した。Singh氏は、純益に関しては明らかにすることを控えた。
2004-05年には熔銑440万トン、粗鋼400万トン、販売可能な鉄鋼製品357万トンの生産と、総売上8200クロー(US$18.74億)、純益900クロー(US$2.057億)の実現が目指される。
輸入コークス用炭の不足から外国産石炭と国産石炭の混合比率は50:50から35:65に転換され、原料として海綿鉄の使用も開始された。BSPマネージメントは海綿鉄ユニットを設ける可能性も検討している。
BSPは自動車業界向けの炭素含有率の低いスチールの開発も成功し、Ashok LeylandやBharat Earth Moversに納入、Maruti Udyogへの売り込みを図っていると言う。
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