2004-04-16 ArtNo.33193
◆SAIL、高炉装入の配合を調整し輸入コークス用炭不足に対処
【コルカタ】Steel Authority of India Ltd (SAIL)は輸入コークス用炭の不足に伴う危機を乗り切る方策をついに見出したようだ。
ヒンドゥー・ビジネス・ラインが4月13日報じたところによれば、SAILマネージメントは、輸入コークス用炭への過度な依存を軽減し、なおかつハイレベルな熔銑(hot metal)の生産を維持する狙いから、高炉装入(blast furnace charging)のミックスを変更する方針を決めた。消息筋によると、SAIL本社はBhilai/Bokaro/Rourkela/Durgapurの4総合プラントが塊鉱(iron ore lump)の装入量を減らし、代わりに海綿鉄を加えることを認めた。このためこれら4プラントは、国内での海綿鉄の調達に着手した。Bhilai Steel Plantは既に1000トンの海綿鉄を購入、さらにストックの拡大を図っている。Rourkela Steel Plantは3万トンの海綿鉄を発注した。これに対してBokaro Steel Plant筋は海綿鉄を使用する方針を確認したが、海綿鉄が実際に調達されるまでの間、屑鉄を用いることにし、既に高炉に屑鉄を装入していると言う。Durgapur Steel Plant筋は、「海綿鉄を代用する可能性をなお検討中で、譬え使用するにしても試験ベースのものになる。何故ならコスト要因を配慮せねばならないため」と語った。
技術専門家によると塊鉱の鉄分含有量は62-63%であるのに、海綿鉄は80-81に達する。海綿鉄を用いればコストが嵩むが、鉄鋼の単位生産量は増す。
Bhilai Steel Plantは、輸入炭と国産炭の比率を80:20から60:40に変更し、輸入コークス用炭不足に対処している。Rourkela Steel Plantも同様に当初の50:50から24:76に同比率を転換したと言う。
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