2004-04-12 ArtNo.33159
◆ブリティッシュ・ガス、電力トレーディングへの進出準備
【ニューデリー】インド石油/ガス部門に既にプレゼンスを築いた英国拠点のエネルギー・メジャー、British Gas(BG)は、電力事業、取り分け電力トレーディング・ビジネスに進出する準備を整えている。
エコノミック・タイムズが4月9日報じたところによると、BGは既に電力事業経営の詳細な戦略を立案、今月第3週に催される同社取締役会の席で検討に付す。Enron持分を買収し、Reliance Industries Ltd(RIL)/Oil and Natural Gas Corporation(ONGC)とともにPanna Mukta鉱区の権益を握るBGは、インド国内のガス・ベース発電プロジェクトの燃料供給業者になることを目指している。消息筋によるとBGは、取締役会の承認を得たなら、燃料マネージャーとしてインド国内のキャプティブ発電プロジェクトの株式を手に入れるとともに、電力のナショナル・トレーディング・ライセンスを取得するものと見られる。デリー拠点のBGスポークスマンは以上の消息に関して「BGは、インド電力部門の状況を注視しており、適当な時期に同部門に参入することを検討している」と語った。
British Gas India(BGI)はマハラシュトラ州Mumbai市内のガス供給で、GAIL Indiaと合弁を組んでおり、最近はやはりマハラシュトラ州内のDabhol発電事業に入札するためGAIL及びTataグループと手を結んでいる。このため、消息筋によると、BGは当面、マハラシュトラ州内のキャプティブ発電プロジェクトの権益を取得するものと見られるが、ナショナル・トレーディング・ライセンスを取得したならその他の州のキャプティブ発電事業の権益も手に入れるものと見られる。
2003年電力法(Electricity Act 2003)の下、電力トレーディングが電力部門における独立したビジネスとして認知された。またキャプティブ発電事業の余剰電力は地域電力網に供給でき、キャプティブ発電施設のデベロッパーは異なる地域の消費者に直接電力を売却できることになった。
BGが下流部門から発電や電力トレーディング・ビジネスに進出するのは、その中核ビジネスの自然な拡張と言える。電力部門参入に関する最終決定はダブホール発電事業入札に直接関係するものと見られる。ダブホール発電所で生産された余剰電力は、他の電力不足州に供給する必要があり、トレーディング・ビジネス・ライセンスの取得は極めて重要な鍵になる。
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