SEAnews 1995-09-27 ArtNo.3310

【シンガポール】シンガポールの7月の製造業生産は昨年同月比11.4％アップ、6月の10.3％に続き2桁成長を維持、成長速度も加速させた。
経済開発局(EDB)が25日発表したところによれば、7月には石油精製部門を除き全ての製造業種がプラス成長を遂げた。これにより年初7カ月の成長率は昨年同期比8.4％となり、アナリストらも通年の国内総生産(GDP)成長率が政府予測の7－8％の上限に近いものになると予想している。貿易開発局(TDB)は先週金曜今年8月の国産非石油製品輸出が20％近い成長を遂げ、7月の13％を上回ったと発表しており、製造業成長率の加速はこうした外需の回復を反映している。
業種別に見ると、7月には製造業生産全体の42％を占める電子部門が5月の10.5％、6月の13.6％を上回る18.2％の成長を遂げた。こうした電子部門の好調を反映してコンピュータ、ディスク・ドライブ、セミコンダクターの輸出が顕著な伸びを見た。最大の成長率を記録したのは塗料／薬品／その他の化学品部門の30.7％で、5月の11.1％のマイナス成長から目覚ましい回復ぶりを見せている。ＥＤＢは停止していた一部の製造設備が再稼働したためと説明している。石油精製部門は2.2％のマイナス成長を記録したが、ＥＤＢはアジア太平洋地域の需要は高水準を維持しているものの、他の地域からの石油製品の流入で供給過剰に陥ったと分析している。(ST:9/26)