1995-01-28 ArtNo.331
◆<印尼>中央銀行、平価切り下げ説再燃の中で市場に介入
【ジャカルタ】インドネシア中央銀行は26日、ルピア切り下げの噂さが再燃する中で再び市場に介入、1億~15000万米ドルを売ってルピアを支えた。
メキシコのペソ切り下げ後に発展途上国を襲った通貨不安で、ルピアは一時は1米ドル=2230ルピアまで下降したが、中央銀行はこれまでに5億米ドルを注入してルピア相場の支持を図ってきた。この日も早朝に2221まで下降したルピアは、中央銀行の介入で2220に持ち直した。エコノミストやアナリストは、インドネシア経済の基盤は強固でメキシコのような事態は生じないと評しているが、投資家は950億米ドルの対外債務も懸念材料と見ている。また95年度の経常収支赤字は360億米ドルにのぼっている。しかし、この点に関してアナリストはこれは国内総生産(GDP)の2%にとどまっており、心配するには当たらないとしている。前回インドネシアが6%の平価切り下げを実施した86年には、経常収支の赤字がGDPの6%に達していたと言う。(BT:1/27)
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