2004-03-29 ArtNo.33088
◆Dishman、Merckと整形用原末の製造請負協議
【ニューデリー】グジャラート州Ahmedabad拠点の原末(bulk drug)メーカー、Dishman Pharmaceuticals and Chemicals Ltd(DPCL)は米国拠点の多国籍製薬会社Merck & Co Incと整形外科用原末の独占製造契約交渉を進めている。
エコノミック・タイムズ、ビジネス・スタンダード、ヒンドゥー・ビジネス・ラインが3月25日報じたところによると、Merckは現在同原末をアイルランド工場で製造しているが、より低コストな製造業者からのアウトソーシングに転換することを計画している。
Merckはまた骨粗鬆症治療薬の薬理活性を有する原末(API: Active Pharmaceutical Ingredients)を低コスト製造業者2社に独占的に発注することも検討しているもようだ。
DPCLのJ R Vyas重役(MD)はMerckと独占的製造請負交渉を進めていることを確認したが、具体的な薬品名等、詳細を明らかにすることは避けた。現在地元企業のみを顧客にしているDPCLはより高収益が望める多国籍企業との契約獲得に本腰を入れている。
消息筋によると、Merckは先ず中間体、次いでAPIの製造を委ねる2段階のアウトソーシング方式を提案しているようだ。
Vyas氏によると、DPCLはMerckの他、AstraZenecaに抗潰瘍剤オメプラゾール(omeprazole)及び抗炎症剤ネクシアム(Nexium)の中間体を納入する交渉も進めている。しかしこれらの製品の納入は独占ベースではなく、首尾良く交渉が妥結すれば優先仕入業者(preferred supplier)の1社として納入することになる。DPCLはそれ自身を多国籍製薬会社の優先製造請負業者として位置づけている。
DPCLは第3段階臨床試験のプロセス・リサーチ業務の請負も目指している。この種の契約を獲得するなら当該薬品が商品化される際に、原末もしくはAPIを独占納入する機会を得られる。
DPCLは以上の成長戦略に基づきグジャラート州Naroda工場の拡張を図っている。
一方、ヒンドゥー・ビジネス・ラインが伝えたところによると、DPCLは来る3月29日から4月7日にかけて公開公募(IPO)を行い53-60クロー(US$1172万-1326万)を調達する計画だ。公募価格は1株当たり155-175ルピーに設定されるものと見られる。
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