2004-03-24 ArtNo.33059
◆冷蔵庫メーカー、鉄鋼値上がりに関わらず値上げ回避
【ニューデリー】大型家電メーカーは、鉄鋼価格及びコンプレッサー価格の大幅な上昇に関わらず、今年に入って以来冷蔵庫価格の上昇を200-400ルピーに抑え、コスト上昇を全面的に顧客に転嫁することを避けている。
エコノミック・タイムズが3月19日伝えたところによると、今のところ値上げは新モデルに限られている。Samsung India幹部によると、同社は複数の新モデルを発売したが、スチール価格の上昇で従来のものに比べ100-300ルピー高めになっている。
冷蔵庫とエアコンは主に都市部の需要に支えられており、40%が買い換え需要となっている。同市場では、Samsung、LG、Whirlpool、Electrolux、Godrej Appliances、Videocon等が熾烈な競争を繰り広げており、業界は、売上げ目標を実現するためマージンが極めて薄いにも関わらず値下げを行うものが現れ、価格競争が再燃することを恐れている。各社は価格レベルを維持し、値下げを控えているが、広告支出を行う代わりに値引きをオファーするものも既に出ている。
Whirlpool IndiaのRaj Jain重役(MD)は「以前からの在庫をまだ保持しており、こうした製品は鉄鋼価格上昇の影響を受けていない。しかし新製品を投入する際には、若干高めの価格をつける可能性がある。仮に値下げするなら、採算は望めない」と語った。
Electrolux IndiaのRajeev Karwal重役(CEO)は、「市場の競争は過熱しており、値下げ競争が生じる恐れがある」と述べ、「値上げするものがあるとは思わない」と付言した。
今年の冷蔵庫のボリューム販売は10-12%の成長が予想され、通年の販売台数は340万台に達する見通しだ。昨年販売された330万台の冷蔵庫の82%は直冷式(direct cool)、残りは霜取り不要モデルで、全体の75%が165-225リッターの容量だったと言う。
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