2004-03-17 ArtNo.33013
◆Aprilia、インドをソーシング拠点にホンダ/ヤマハに対抗
【ニューデリー】欧州第2の二輪車メーカー、Aprilia Spaは、日本二輪車メーカーとの価格競争を乗り切るため、インドをソーシング拠点にする方針を決めた。
エコノミック・タイムズが3月15日伝えたところによると、ホンダとヤマハはアジアのロー・コスト諸国に展開するソーシング拠点を梃子に、2005年までに全ての国際モデルの価格を20%カット、翌年さらに10%引き下げると発表した。
ApriliaのVittorino Filippas重役(CEO)は「欧州における代表的なホンダ製バイクの価格は現在の2700-2800ユーロから2000ユーロに引き下げられる。日本企業に対抗する唯一の道は欧州におけるコストを引き下げ、急成長する市場でホンダ及びヤマハと競争すること」と語った。
Filippas氏によると、イタリアの二輪車メジャーは、Hero Motorsとの協力範囲を拡大、東南アジア、北米、トルコ、ラテン・アメリカにおける製品の共同販売を計画している。両社が東南アジア市場向けに共同開発した製品は2年後にお目見えする。
現在、Apriliaの営業額の90%は欧州市場における売上げで占められている。同社はHeroのロー・コストなデザイン及び製造施設を梃子に欧州市場で20%の成長を再現、二輪車市場におけるシェアを5%ほど拡大する計画だ。インドをソーシング・ベースにすることにより25-30%コストを削減できるため、ホンダ/ヤマハと並ぶだけでなく、両社のシェアを奪うこともできる。
現在、Apriliaの年間販売台数は16万台のレベルに固定している。ApriliaはHero Motorsとの提携を通じ、スクーターとモーターサイクル双方のコンポーネントやエンジンだけでなく、完成車(CBU)もソーシングする方針を決めた。当面は同社製品に対する世界需要の15%をソーシングし、徐々に同比率を高める。今会計年度末までに最初のスクーター用エンジンの完成品がインドから出荷される。コンポーネントの輸出は既に開始されている。引き続いてスクーターの完成車も欧州に向け出荷される。Heroは来年10月の稼働を目処にハリヤナ州Manesarに250クロー(US$5527万)を投じて年産20万台の新工場を建設、国内及び海外向けにAprilia製モータースクーターを製造すると言う。
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