【ニューデリー】インプット・コストの上昇を水際で抑制できれば、今年の夏に冷蔵庫が大幅に値上がりすることはなさそうだ。
エコノミック・タイムズが3月6日伝えたところによると、消費者用電子/TV製造業者協会(CETMA:Consumer Electronics and TV Manufacturers Association)オフィシャルは以上の見通しを語った。それによると、先週水曜、鉄鋼価格がトン当たり約2000ルピー引き下げられたことから、冷蔵庫の末端価格に大きな相違が生じる恐れは少ない。販売ボリュームが拡大するなら、メーカーのコスト吸収能力も強化される。しかし鉄鋼価格が今後さらに上昇すれば、メーカーがこれを吸収するのは困難で、冷蔵庫の末端価格も上昇する他ない。冷蔵庫の末端価格に占めるスチール・コストの比率は7-8%と言う。
LG Electronics India Ltd (LGEIL)のAjay Bajaj製品グループ主任(冷蔵庫担当)によると、同社は依然として状況を分析している。現在までのところコスト上昇は吸収する考えだが、上昇し続けるなら、製品価格に見直しを加える必要が出て来ると言う。
Samsung India Electronics(SIE)のR Zutshi取締役(セールス)は「最近の予算で関税が引き下げられたことにより、コスト・アップは多少相殺された。しかし輸入鋼材を使用している冷蔵庫や洗濯機の製造コストは上昇している。今のところSIEはこうしたコストを吸収している」と語った。
Electrolux Kelvinator Ltdの幹部は「鉄鋼の値上がりから耐久消費財の価格は5-7%上昇するだろう」と予想、Voltas Ltd冷機部門のK J Jawa副社長は「全てのブランドの価格が既に上昇しており、鉄鋼価格が一層上昇すれば、冷蔵庫は400-500ルピー値上がりするだろう」と見通した。
冷蔵庫部門の成長は昨年10%未満にとどまったが、今年は10-15%の成長が見込まれている。