2004-02-04 ArtNo.32748
◆Bristol-Myersの出店準備、海外製薬会社進出の先駆けに?
【ニューデリー】2005年までに製品特許(product patents)制度が導入されることから、これまでインド市場を敬遠していた大手国際製薬会社の心理に変化が生じており、こうした企業の先頭を切ってニューヨーク拠点の年商181億米ドルのBristol-Myers Squibbが、インド出店を決めた。
ビジネス・スタンダードが1月30日、政府筋の消息として報じたところによると、Bristol-Myersは外国投資促進局(FIPB)に、医薬品、ヘルスケア、滋養強壮薬、医療機器のインド国内における製造/マーケッティングを手掛ける完全出資子会社の設立を申請した。同社はこの他原料/中間体/完成品の調達や輸出業務も計画、インド子会社を通じて新薬開発領域で主要な役割を担うことを目指している。ちなみに同社がそのウェブサイトで明らかにしたところによると、少なくとも50種類の新薬を市場に投入するパイプを既に敷いていると言う。
Bristol-MyersはErnst & Youngにインド市場進出計画の処理を委ねた。消息筋によると当初投資額は決して大きくないものと見られるが、同社はインドにおける主要な投資計画を準備している。Bristol-Myersは製品特許制度が導入される2005年以降のインドに大きな潜在性を見出している。投資はシンガポール拠点のBristol-Myers Squibb (Singapore) Pvt Ltd等の子会社を通じてなされるものと見られる。
今日、Pfizer、Novartis、GlaxoSmithkline、Aventis、Eli Lily等の国際製薬大手がインドに拠点を設けているが、少なからぬ多国籍製薬会社は、プロセス特許のみを採用しているインドへの進出に消極的姿勢を見せている。インド政府が製品特許を採用していないことから、地元製薬会社は、プロセス特許法に抵触しない限り、世界の如何なる薬品も複製することができる。このためインドで営業する外国製薬会社は、如何なる製品にしろ一旦インド市場に紹介したなら、直ちに1ダースに余るクローンが誕生することを経験している。しかしこうした状況は2005年1月1日をもって終焉すると言う。
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