2003-12-22 ArtNo.32570
◆TNT、薬品R&Dラブのロジスティクス支援に照準
【ムンバイ】個々の産業のニーズに応じ注文仕立てしたソリューションを提供することがマージンの薄い急送便業界の主要戦略とされる中で、TNT Indiaはライフサイエンス産業の研究開発(R&D)ラボラトリーを、薬品検査及び臨床試験のハブとして成長しつつあるインドにおける有望なニッチ顧客と見ている。
ヒンドゥー・ビジネス・ラインが12月19日伝えたところによると、TNTは、基本的に国際特急便サービスと密接に関係したインド国内における薬品R&Dラブに対する特殊ロジスティクス支援ビジネスの潜在性に注目している。TNTのSanjiv Kathuria販売・マーケッティング・顧客サービス主任によると、ライフサイエンス・リサーチ・オーガニゼーションに対するロジスティクス支援サービスが成長を遂げている。
過去2-3年間にインドは中国とともに臨床試験の重要サイトとして急浮上している。製薬大手はR&Dプロジェクトを契約研究機関(CRO:Contract Research Organisations)に委ね、CROは検査業務を薬品R&Dラブに委託している。ロジスティクスはライフサイエンス・リサーチ・コストの25-30%を占める。インドにおける薬品R&Dラブのためのロジスティクス支援ビジネスは年間40クロー(US$879万)の潜在的市場規模を有し、向こう数年毎年50-60%の成長が見込める。
サービスと信頼性が同事業のエッセンスを成している。輸送対象には、ライフサイエンス関連新化学物質の開発に欠かせない血液サンプル、ワクチン、尿、血漿が含まれる。TNTは、室温状態の診断サンプルから冷凍処理された伝染性病原菌まで様々なコンディションのサンプルを手掛ける技術を開発している。例えば冷凍サンプルは特別に設計されたポリウレタン(PUF)処理容器に収めて輸送される。この“Medpak Thermo”商標の輸送サービスは臨床試験用サンプルのために特別にアレンジされたものである。現在、TNTはインド国内においてこの種の長期プロジェクト5件を手掛けている。目下のところこの種のビジネスはTNTの営業額の4%を占めるに過ぎないが、今後の成長が期待される。
カルナタカ州BangaloreをベースにするTNT Indiaはオランダ拠点のTPG N.V.の完全出資子会社で、600人以上を雇用、国際特急配送業務を中核としている。
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