2003-12-10 ArtNo.32481
◆ITに続きバイオ/製薬アウトソーシング・ブーム到来?
【ニューデリー】情報技術(IT)部門に続き、世界のバイオテクノロジー企業や製薬企業がインドにおけるアウトソーシングに関心を高めており、地元コンサルタント会社Proximare Incによると、向こう12ヶ月間に2億米ドル以上のこの方面のアウトソーシング契約が結ばれるものと予想される。
インディアン・エクスプレスが12月8日伝えたところによると、ProximareのNailesh A Bhatt重役(MD)は同紙に以上の見通しを語った。それによるとバイオ/製薬関連の多国籍企業10社前後がインドにおいて地元パートナーを通じたアウトソーシングや新規プロジェクトを計画している。年商5000万-10億米ドルのこうした企業は、インドにおける共同研究アウトソーシング(CRO:Collaborative research outsourcing)に関心を寄せており、地元企業に大きなビジネス機会をもたらすものと見られる。これらの大手企業以外の中小の製薬/バイオテック企業もインドにおけるアウトソーシングを計画している。
Proximare Incは製薬/バイオ/医療製品関連企業にデザインやビジネス戦略の実行面で支援を提供している。Proximareの顧客にはMerck/Bristol-Myers/Squibb/Warner-Lambert/Colgate-Palmolive/住友/InnoCentive/Pfizerが含まれる。同社の既存顧客の大部分がインドに研究開発(R&D)拠点を設けることを検討している。Proximareはセールス&マーケッティング戦略、ビジネス開発、R&Dに関わるソリューションの開発面で支援を提供している。Proximareは製薬/バイオテック/医療製品/化学/食品/滋養薬/化粧品/Eヘルス等の領域に照準を合わせている。共同研究アウトソーシング(CRO)は、契約研究アウトソーシング(contract research outsourcing)に次いで新たな潮流になるものと見られる。
インド産業連盟(CII:Confederation of Indian Industry)の臨床試験に関する報告によると、契約研究アウトソーシング・ビジネスの市場規模は90億米ドルと見積もられるが、共同研究アウトソーシング・ビジネスが急成長する世界的潮流が生じている。臨床前研究及び臨床研究のグローバル・アウトソーシング市場規模は130億米ドルにのぼると言う。
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