2003-12-08 ArtNo.32468
◆SAIL合金鋼工場、超低透磁率ステンレス・スチール開発
【コルカタ】国営Steel Authority of India Ltd(SAIL)傘下のAlloy Steels Plant (ASP)は、宇宙の進化(cosmic evolution)に関する科学プロジェクトのために透磁率(magnetic permeability)が極めて低い特殊ステンレス・スチールを開発した。
インディアン・エクスプレスが12月5日報じたところによると、ジュネーブ拠点の欧州原子力研究センター(CENR:Centre for European Nuclear Research)の協力も得たプロジェクトは、“対(つい)ミュー粒子前部吸収装置(Dimuon Front Absorber)”と称する構造物のステンレス・コンポーネントの開発から成り、同構造物を開発したASPは、CENRの検査を受けた後納入した。ASPのNP Jaysawal重役(ED)は、そのステートメントの中で「試験が成功したことから、別に5セットの注文が寄せられるものと見られる」と語っている。
ASPは3日、SAILのVS Jain会長の立ち会いの下、連続鋳造工場内に設けた電磁攪拌機(EMS:electro magnetic stirrer)を予定より10週間早く稼働させた。EMSは特殊鋼の品質向上、顧客ベースの拡大、そして収益の向上に貢献するものと期待されている。500種類以上のグレードの特殊鋼を生産しているASPは今年に入って以来これまでに中国に3500トン以上の低ニッケル・ステンレス・スチールを輸出した。
ASPの特殊鋼顧客には、Indian Railways/Bharat Heavy Electricals Ltd(Bhel)/Tata Motors Ltd/Tata Iron and Steel Company Ltd (Tisco)/国防部門/Maharashtra Scooters Ltd (MSL)/Bharat Forgeが含まれる。
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