2003-11-28 ArtNo.32415
◆PetronetのケララLNGターミナル計画、一層遅延?
【コーチ】Petronet LNG Ltd (PLL)がケララ州Kochiに建設を計画する液化天然ガス(LNG)輸入ターミナルは、確実な顧客が見出せない現状から、一層遅延しそうな雲行きだ。
ヒンドゥー・ビジネス・ラインが11月26日報じたところによると、最近、ケララ州のA.K. Antony首席大臣が主宰したThiruvananthapuramにおける会議には、Gas Authority of India Ltd(GAIL)/Petronet LNG/National Thermal Power Corporation(NTPC)/ケララ州工業開発公社(KSIDC:Kerala State Industrial Development Corporation)/Fertilisers and Chemicals Travancore Ltd (FACT)等の代表が参加、一部の出席者がコーチLNGターミナルに関わるプレゼンテーションを行った。しかし同会議出席者によると、プロジェクトが直面するハードル除去の方策は何ら討議されなかったようだ。
コーチLNGターミナルは、グジャラート州DahejにおけるLNGターミナルとともに4年前に発案されたもので、ダヘジ・ターミナルは来月稼働する予定だが、未だに着工の目処も立っていない。
GAIL筋によると、Bombay Suburban Electricity Supply Ltd (BSES)/FACT/NTPC/DC power等の既存プラントだけで、1日当たりLNG492万標準立米(SCMD)の潜在需要が見込まれる。またNTPCがKayamkulam火力発電所の発電能力を1950MW拡張する際には、新たに日量700万標準立米のLNG需要が追加される。
しかしPLL筋によれば、確かにFACTとKochi Refineries Ltd (KRL)には、LNGを供給することが可能で、例えばFACTは現在使用しているナフサ原料をLNGに転換すれば、尿素の生産コストを引き下げることができる。
しかしこれら2社以外の潜在顧客に関しては、実際にコーチ・ターミナルからLNGの供給を受けるか否かは、確証がない。例えばNTPCの発電所拡張計画に対するLNGの供給に関しては18社が入札し、PLLを含む6社が一次選考を通過している。NTPCはこれら6社の中から最低価格をオファーするものを選択するものと見られる。コーチ・ターミナルはケララ州とカルナタカ州一帯のガス需要に応じられるが、NTPCの契約が獲得できない限り、PLLはプロジェクトを実行に移すことは難しい。
コーチLNGターミナルの事前調査は全て完了し、PLLは同調査に約30クロー(662万米ドル)を投じたが、それ以上の投資は、顧客が確保されるまで保留されていると言う。
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