【ムンバイ】スイス拠点のヘルスケア企業ノバルティスの子会社Novartis India Ltd(NIL)は、インド特許商標監督総監(CGPTI:Controller General of Patents and Trademarks of India)から同社製抗癌剤ヒット作Glivec (メシル酸イマチニブ)のインドにおける独占販売権(EMR:exclusive marketing right)を認められた。
ビジネス・スタンダードが11月13日報じたところによると、NILのRanjit Shahani副会長兼MDはこのほど、関係薬品の5年間にわたる独占マーケッティング権を認められたことを明らかにするとともに、「これはインドが貿易関連知的所有権(trips:TradeRelated Aspects of Intellectual Property Rights)協定下の全ての義務を履行する方向に向かいつつあることを示すポジティブな兆候と言え、多国籍企業がより多くの特許製品をインド市場に投入することを奨励することにつながる」と歓迎の意を表明した。
同氏によると、Glivecはある種の癌細胞機能の解析に基づいてデザインされた最初の腫瘍治療薬の1つで、この種の分子標的治療薬(molecular-targeted drugs)は、癌やその他の致命的な疾患治療のモデルになる。
Novartis AGは2002年2月に製品特許を、同年11月にEMRを、それぞれ申請したと言う。
地元紙は、この種の薬品のある種のフォームを商品化している地元製薬会社は、NILがEMRを取得したことにより直接打撃を受ける見通しで、これらの地元製薬会社には、Natco/Sun Pharmaceuticals/Ranbaxy/Cipla/Intas/Camlin Pharmaが含まれると報じた。
インドには関係薬品の投与対象になる患者が1万5000人ほど存在し、毎年約5000人が新たに罹患しているものと見られる。Glivecの1ヶ月当たりの服用コストは11万ルピー(US$2426)前後と言う。