2003-11-03 ArtNo.32237
◆Tata Chem、尿素製造施設のキャパシティー拡大検討
【ムンバイ】肥料部門の統制が解除され、自由化の動きが加速する中で、Tata Chemicals Ltd (TCL)は、棚上げにして来たウッタルプラデシュ州Badaun県Babralaにおける尿素製造施設のキャパシティーを2倍に拡張する計画を実行に移す可能性を検討している。
インディアン・エクスプレスが10月30日報じたところによると、投資額は1200~1300クロー(US$2.65億-2.87億)と見積もられ、TCLは既に化学・肥料省と同問題を協議している。TCL筋によると、先ずデボトルネッキングを通じてBabrala工場のキャパシティーを10~20%拡大、政府の政策が明瞭になった段階で2倍に拡張する。
TCLは1990年代末に1200クロー余りを投じ、尿素の製造能力を150万トンに拡大することを計画したが、政府の価格統制に伴う不利益や長期肥料政策の遅延に鑑み、計画の実行を棚上げした経緯が有る。
業界観測筋によれば、新たに導入されたグループ価格政策の下、経営効率の良い肥料会社が恩恵を享受する一方、非効率なプレーヤーは徐々に淘汰される見通しだ。このためハイ効率の肥料会社には大きな成長の機会が生じる。加えて2006-07年の尿素需要は2400万トン前後に達するものと見られる。今年の雨期が順調だったことから、尿素の販売は拡大、政府も尿素会社に公認設備能力以上の生産を求めている。TCLは、同時に公共部門の民営化入札に参加する等、肥料部門の非有機的拡張を検討して来たが、政府持ち分売却計画の遅延から、海外における企業買収の機会も探っている。
Babrala工場の年間尿素製造能力は86万4000トンと、国内民間部門における尿素生産の12%を占めている。同工場はガスとナフサの何も使用できる。
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