SEAnews 2003-10-27 ArtNo.32203

【ムンバイ】政府の肥料産業自由化政策に励まされ、AV Birlaグループ傘下のIndo Gulf Fertilisers Ltd(IGFL)は約1300クロー(US$2.83億)を投じウッタルプラデシュ州Jagdishpurに設けた尿素工場のキャパシティーを2倍に拡大する計画だ。
インディアン･エクスプレスが10月22日報じたところによると、ＩＧＦＬは設備拡張計画を実行に移すため化学・肥料省と初歩的協議を開始した。ＩＧＦＬ筋によると、新価格制度の下、非効率な工場が徐々に操業を停止、成長の機会が醸成されるため、肥料産業の先行きに明るさが生じている。このため同社は長期戦略の一環として有機的及び非有機的事業拡張を図る。有機的拡張に関してはデボトルネッキングと既存設備の拡張の双方の方式が採用される。
今年のモンスーンが順調だったことから、農業生産は拡大しており、政府は肥料メーカーに100％以上の稼働率を求めており、ＩＧＦＬに対しても86万5000トンの通常の割当量を4万~5万トン上回る生産レベルを認めている。これは政府が肥料産業に対する統制を解除する明瞭な兆しと見られる。依然としてガスの供給が規制されているものの、1年内に情況は改善するものと予想される。現在Jagdishpur工場の設備能力は年産105万メートル・トンだが、政府は86万5000トンの上限を設け、生産を制限して来た。ＩＧＦＬは、設備拡張に先立ってデボトルネッキングを通じた、生産量の拡大を図る。
この他、非有機的拡張も計画しており、政府系肥料会社の民営化計画にも積極的に入札する。既に、National Fertilisers Ltd、Madras Fertilisers Ltd、Fertiliser and Chemicals Travancore Ltd(FACT)の民営化計画に応札している。
政府の農業生産促進政策やインドと近隣諸国の肥料消費量のギャップから見ても、肥料産業の前途は明るい。2006－07年の国内尿素需要は2400万トンに達する見通しと言う。