2003-10-20 ArtNo.32168
◆コーチ製油所US$4.36億拡張計画の事業化調査完了
【コーチ】Kochi Refineries Ltd (KRL)は、見積もりコスト2000クロー(US$4.36億)の近代化計画第二期プロジェクトの詳細事業化調査報告(DFR)を完成し、技術選考の準備を進めている。
ヒンドゥー・ビジネス・ラインが10月16日伝えたところによると、第二期プロジェクトでは自動車燃料製造施設がEuro III排ガス基準を満たしたものにアップグレードされ、年間原油処理能力も750万トンから1000万トンに拡張される。KRLのM.A. Mohammedali取締役(製油事業担当)によると、Engineers India Ltd (EIL)は先月末、DRFをKRLに提出した。Euro II基準を満たすための見積もりコスト273クロー(US$5953万)の第一期プロジェクトは来年末までに完成する。
インド政府は2005年までにEuro II、2010年までにEuro III基準を満たすよう義務づけており、KRLはこれらの目標をクリアするとともに、生産コストを削減し、競争力を強化するためのロード・マップを準備して来た。
KRLは、また既存ユニットの拡張を通じた、より低コストな原油処理能力拡大の可能性を探って来たが、フランス拠点の国際コンサルタント会社Axensは、同目標を満たす最適なコンフィギュレーションを、段階的に進めることを提案した。
目標完工期日は2010年だが、KRLは、燃料消費削減スキーム、液化石油ガス(LPG)やガソリン等、付加価値製品の生産比率拡大、採算性や市場条件への早期適合と言った複数のアップグレード提案を取り入れる方針だ。
例えばCochin Port Trust (CPT)管轄下のPuthuvypeenに32万トン級の大型原油タンカーの受け入れが可能な新原油荷役施設を設ける計画のDFRも、EILにより作成されている。同プロジェクトのコストは700クロー(US$1.526億)と見積もられるが、同コストを必要最低限に抑える見直しが加えられている。同プロジェクトには、海岸線から約18キロ沖合における一点係留(SBM:single buoy mooring)施設の設置、Puthuvypeenにおけるタンク・ファームの建設、SBM/タンク・ファーム/製油所を結ぶパイプラインの敷設が含まれる。今年11月13日には環境認可のための公聴会が催され、2006年までの完工が目指される。
国内に十分な市場が形成されていないため、KRLは目下のところ燃料油(furnace oil)をシンガポールに輸出しており、この他、ナフサとディーゼル油も輸出している。しかし関税障壁により、輸出の収益性は乏しいと言う。
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