【ニューデリー】今年初5ヶ月(2003/4-8)のインドの尿素生産量は653万トンと、昨年同期に比べ7%増加した。
ビジネス・スタンダードが10月7日、インド肥料協会(FAI:Fertiliser Association of India)の発表を引用し伝えたところによると、燐酸二アンモニウム(DAP:di-ammonium phosphate)の年初5ヶ月の生産は昨年同期比16%減の133万トン、塩化カリウム(MOP:muriate of potash)のそれは同3.4%減の52万5000トンと、配合肥料の生産は振るわなかった。
FAIのRC Gupta副理事長によると、モンスーン期間に国内の大部分の気象管区が例年以上の降雨に恵まれたことから肥料消費の拡大が予想される。しかし昨年の旱魃で少なからぬ大規模農園が大量の肥料在庫を抱えているため、肥料の生産に影響が生じている。
2002-03年の1ha当たりの肥料消費は前年の92キロから85キロに下降、農業省の統計によれば2002-03年kharif(初冬収穫作物)シーズンの収穫は前年の1億1151万トンから9064万トンに縮小した。このためDAP及びMOPの生産業者が最も深刻な打撃を受けている。2002-03年の肥料消費全体(3442万トン)の54.24%を占めた尿素は、市況変動の影響を余り受けない。DAPは肥料消費全体の15.81%、MOPは同5.4%を占めた。
またGupta副理事長によれば、今日のインプット・コストの上昇が鎮静しないなら、国内のDAP製造業者が最大の影響を受ける見通しで、FAIは近く同問題を政府方面と協議する。今年のkharifシーズンの収穫は好調なモンスーンのお陰で改善する見通しと言う。