1995-09-19 ArtNo.3207
◆<馬>ペナンに訓練センター設け技術移転加速:中村大使
【クアラルンプル】日本政府は技術移転を加速する狙いからペナンに本格的な訓練センターを設ける計画だ。
離任を間近に控えた中村大使がこのほどMBT紙に語ったところによれば、日本国際協力事業団(JICA)が機械設備や訓練担当者を提供し、ペナン州政府が建設用地を提供することになる見通しだ。現在JICAは年間平均550人のマレーシア人を日本に派遣、日系企業も独自に日本における地元労働者の訓練を行っているが、訓練センターをペナンに設けることにより訓練コストの軽減も図れる。しかしプロジェクトが具体化するにはなお2、3年を要する見通しだ。このように日本側が積極的に技術移転を進めているにも関わらず、マレーシア側には日本企業の技術移転が遅いとの不満が有るが、両者の間には技術移転の解釈に違いが有るようだ。マレーシア人は技術移転には経営ノウハウの移転も含まれるべきだと考えているが、製造業、取り分け日系製造企業の場合、経営技術の移転はそれほど容易ではない。地元スタッフは先ず技術をマスターした上で徐々に昇進させられる。非製造業界では地元スタッフの昇進は比較的容易に行えるが、製造業においてはそのプロセスに時間を要すると言う。(MBT:9/18)
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