SEAnews 2003-09-29 ArtNo.32054

【バンガロール】インド・バイオテクノロジー産業の市場規模は2002－03年に1830クロー(US$3.99億)をマーク、今年は25~30％の成長が見込まれる。
ヒンドゥー・ビジネス・ラインが9月26日報じたところによると、Association of Biotechnology-Led Enterprises(ABLE)とBiospectrumマガジンは、このほど以上の共同調査報告を行った｡それによると、輸出売り上げが975クロー(US$2.13億)と、全体の53％を占め、国内売り上げ855クロー(US$1.86億)を上回った｡
バイオテクノロジー関連投資は2001－02年の505クローから2002－03年の635クロー(US$1.38億)に成長、向こう2年間にはさらに2倍に拡大する見通しだ｡投資額の80％がインフラと研究開発(R&D)に振り向けられている。
部門別では、ワクチン／治療薬／診断等を手がけるバイオファーマシューティカル部門が市場シェア70％(1275ｸﾛｰ)でトップ、以下、酵素／有機アミノ酸／酵母菌／酵母ベースの製品を手がけるバイオ・インダストリアル部門が13％(235クロー)、臨床試験／契約調査／契約製造を手がけるバイオ・サービス部門が7％(135ｸﾛｰ)、バイオ・アグリ部門が6％(110ｸﾛｰ)、バイオＩＴ部門が75クローと続く。
これらの業種には、ハイブリッド・シードとバイオ機器の売り上げは含まれていない。これらを含めると年間総売り上げは2305クロー(US$5.026億)に達し、ハイブリッド･シードの年間売り上げは180クロー(US$3925万)、バイオ機器サプライヤー市場は475クロー(US$1.036億)にのぼる。
調査された100社ほどのバイオテック企業のトップ年商はカルナカタカ州Bangalore拠点Biocon Indiaの255クローで、もう1社のバンガロール企業が2位を占め、Wipro Health Scienceの98.5クローが3位につけた。この他、DelhiベースのPanacea Biotec、Wockhardt、Haffkineがトップ5に名を連ねている。これらの企業は、南部、北部、西部に集中している。南部にはトップ50社中19社が拠点を設けており、総ビジネスに占めるシェアは39％。南部最大の企業はBioconだった。
バイオテック産業の2002－03年の雇用総数は6400人と、前年比68％の成長を見た。
ABLE社長とBiocon India会長兼ＭＤを務めるKiran Mazumdar-Shaw女史によると、バイオテック産業の前途は決してバラ色と言う訳ではなく、同部門は、投資資金の不足、ベンチャー・ファンドの欠乏、高いインフラ･コスト、監督機関の非効率に直面している。しかし各社はこうした困難な環境にも関わらず、新領域の開拓、ビジネスの拡大に努めていると言う。