【ムンバイ】国内鉄鋼大手-Tata Iron and Steel Company Ltd (Tisco)/Essar Steel Ltd(ESL)/Jindal Iron & Steel Company(Jisco)/Jindal Vijaynagar Steel Ltd(JVSL)/Ispat Industries Ltd(IIL)-は、次期四半期は国際価格が強化するため、国内鉄鋼価格も、ここ暫く上昇基調を維持すると見ている。
ヒンドゥー・ビジネス・ラインが9月23日報じたところによると、これらの鉄鋼会社筋は、2004年1月までに熱間圧延(HR)コイルと亜鉛メッキ鋼板はトン当たり350米ドルに10~15%、冷間圧延(CR)鋼はトン当たり20~25米ドル、それぞれ値上がりすると予想する。
鉄鋼省のV K Duggal次官は、「政府は新年度予算を立案するまで、鉄鋼製品輸入価格に性急に手を加えない」、「目下のところ鉄鋼輸入価格引き下げを見越した投機活動は生じていない」と語った。
JiscoのSajjan Jindal会長兼MDは「目下、世界の金属価格は上昇している。HRコイルは2003-04年第4四半期にトン当たり20~30米ドル・アップし、350米ドル前後に達するだろう」と予想した。
TiscoのR C Nandrajog財務担当副社長は「HRコイルのトン当たり価格は、あるいは次期四半期に20~30米ドル上昇するだろう」と見通した。
業界筋によると、国際価格の上昇は1乃至2ヶ月内に国内価格に反映される。ESLのPrashant Ruia取締役は「現在のトレンドが何らかの兆候を示すとすれば、価格は引き続き堅調を保つ」と付言した。
国内鉄鋼価格は2002年4月以来6度にわたり引き上げられて来たが、亜鉛メッキ製品は今年末までにトン当たり25-30米ドル値上がりすると予想されている。JiscoのRaman Madhok重役(MD補)は「金属価格とHRコイル価格が上昇すれば、亜鉛メッキ鋼とCR製品の価格も上昇する」と指摘した。
World Steel Dynamics最新号は、「主要インプットの逼迫に伴うインプット・コストの急騰は、価格の急上昇をもとらす」とし、トン当たりHRコイル価格が315米ドルから2004年1月までに450米ドルに上昇すると予想している。しかし地元鉄鋼会社は、トン当たり350~370米ドルがより現実的な価格目標と評している。スクラップ価格は2003年5月のトン当たり148米ドルから185米ドルに上昇、コークス価格はトン当たり120米ドルから2003年1月までに145米ドルに値上がりするものと予想されている。