【コルカタ】インドの主要条鋼製造業者3社、Steel Authority of India Ltd(SAIL)/Rashtriya Ispat Nigam Ltd(RINL)/Tata Iron and Steel Company Ltd (Tisco)は、国内供給のための市場配分問題を協議している。
エコノミック・タイムズが9月15日報じたところによると、北部と東部市場はSAILとTISCO、西部と南部はRINL傘下のVizag Steel Plant(VSP)がそれぞれ受け持つ方向で既に非公式な話し合いが進められている。これら3社だけで年間950万トン以上の条鋼を生産しており、国内生産全体の約70%のシェアを占めている。同構想の主旨は、運輸コストを削減し、その恩恵を顧客に及ぼすこと。しかし同アレンジがなされた後も、3社はそれぞれ、相手の境界内における少量の供給を続け、割当地域以外の市場におけるプレゼンスを維持する。
SAILは年間450万トンの条鋼製造能力を有するが、Bhilai Steel PlantがIndian Railwayに供給する年間70万トンのレール製造能力を除くと、建設業界向け条鋼製造能力は380万トンになる。これに対してTiscoは年間150万トン、VSPは同350万トンのキャパシティーを有する。いずれも国営企業のSAILとVSPは、既に製品と顧客のスワップ・アレンジを行っている。
しかし業界アナリストは、石油製品と異なり鉄鋼製品は様々なグレードの多様な製品カテゴリーが存在するため、石油業界におけるような大規模な製品のスワップ・アレンジは難しいと見ている。