SEAnews 2003-09-15 ArtNo.31962

【ニューデリー】インドのアクリル繊維輸入は2000年と2001年には各1万4000トンを記録した後、2002年には9700トンに縮小したが、今年の輸入が大幅に拡大する恐れはない。
ヒンドゥー・ビジネス・ラインが9月12日報じたところによると、年商1700クロー(US$3.71億)のVardhmanグループに属するVardhman Acrylics Ltd (VAL)のS.P. Oswal会長は11日以上の見通しを語った。それによると、アクリル繊維の国内メーカーは過去数年輸入品との厳しい競争に晒されて来たが、国内業界は今では国産品価格を輸入品の陸揚げ価格にリンクさせている。これにより大規模な輸入は阻止できるものと見られる。
アクリル繊維の国内年間需要は約12万トンと見積もられる。アクリル繊維の1990－91年から2001－02年の間の国内需要の複合年間成長率(CAGR:compounded annual growth rate)は6.71％で、2003－04年度も6～7％の成長を維持するものと見られる。アクリル繊維の国内消費は2001－02年の10万4107トンから2002－03年の11万6400トン(予測値)に拡大した。アクリル繊維の需要の伸びは中期・長期的に現状レベルが維持されそうだ。過去数年ブランケットの製造原料としてアクリル糸の利用が急増している。
Mahavir Spinning Mills Ltd (MSML)会長も兼ねるOswal氏はこの日、ＭＳＬが保持する額面10ルピーのＶＡＬ株式2713万3127株の売り出しを発表した。売り出し日は2003年9月15日、最低留保価格は1株10ルピー、ブック・ビルディング方式が採用される。これによりＭＳＬのＶＡＬ持分は62％から37％に縮小する。
グジャラート州Bharuch県Jhagadiaに年産1万6500トンのアクリル繊維及びトウの製造施設を有するＶＡＬの払込資本は108.53クロー(US$2367万)。2003年3月期年度にＶＡＬは前年の3.15クローの純損失を9.58クロー(US$209万)の純益に転換、総収入は143.50クローから168.50クロー(US$3674万)に拡大した。ＶＡＬは追って証券市場に上場されると言う。