2003-09-15 ArtNo.31951
◆中国、インド産鉄鋼輸入超過問題を話し合いで解決目指す
【コルカタ】今年上半期(2003/1-6)のインドの対中鉄鋼輸出は125万トン/6億2100万米ドルと、中国の同期の鉄鋼輸入全体の量で7%、額で6%を占め、3%の上限を2倍以上上回ったが、中国は世界貿易機関(WTO)により認められた方式を採用するよりも、二国間協議により問題を解決することを望んでいるようだ。
エコノミック・タイムズが9月12日伝えたところによると、昨年のインドの対中鉄鋼輸出は2億5800万米ドルと、中国の鉄鋼輸入全体(2500万トン)の量で2%/額で2.1%にとどまったが、今年上半期のインドの対中鉄鋼輸出は昨年同期の48万1000トンから160%アップした。こうした中でインド鉄鋼省とインド鉄鋼連盟(ISA:Indian Steel Alliance)のハイレベルな代表団が10月半ばに中国を訪れ、関係問題を協議する。
鉄鋼省がISAに報告したところによると、中国商務部進出口公平貿易局(Bureau of Fair Trade for Import and Export)は過去18ヶ月(2002/1-2003/6)のインドからの鉄鋼輸入が中国の鉄鋼輸入全体の4.6%を占めたことを、インド側に通達、インド鉄鋼会社に対して輸出量を3%のレベルに抑制するよう求めた。中国側は相殺関税等の対抗措置に訴えるのではなく、話し合いにより解決を図る姿勢を見せている。
中国は去る3月に、今年は通年で鉄鋼製品1087万トン、内863万トンは日本、韓国、台湾、ロシア、ウクライナ、カザフスタン、ドイツから、残りの224万トンはその他の国から、それぞれ輸入すると発表した。インドはその他の国に割り当てられた224万トンのパイを他国とシェアすることになる。
中国の今年上半期の鉄鋼製品輸入に占める各国のシェアは日本が19%/21億米ドル、台湾が15%/17億6000万米ドル、韓国が13%/14億7000万米ドル、ロシアが9%/6億4300万米ドルと続く。日本は2002年には28%、台湾は同20%のシェアを占めていた。
インドはその他の国に割り当てられた224万トンのパイの内、上半期だけで125万トンを消化、同カテゴリーでは最大のシェアを占めている。こうした中でインド鉄鋼会社は、今や中国の輸入割当品目に含まれていない亜鉛鍍金鋼等の高付加価値製品に照準を合わせていると言う。
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