SEAnews 2003-09-03 ArtNo.31878

【ニューデリー】大型耐久消費財メーカーや自動車メーカーは、順調なモンスーンと見たところ堅調な国内経済に乗じ、フェスティバル・シーズンの売上げ拡大に全力を上げている。
ビジネス・スタンダードが9月1日報じたところによると、ケララ州のOnam(収穫祭)やマハラシュトラ州におけるGanesh(ヒンドゥーの象頭神)フェスティバル期間に需要が急増したことから、各社は一層のプロモーション・キャンペーンを準備している。
Samsung India ElectronicsのRavinder Zutshi営業部長は、「Onam及びGaneshフェスティバル期間にはカラー・テレビジョン販売が目覚ましい伸びを見た。Dussehera(ﾗｰﾏ神話祝日)、Diwali(ﾋﾝﾄﾞｩｰ祝日)の期間にも同様な消費パターンが続くものと見られ、フェスティバルー・シーズン3ヶ月(9-11月)の売上げは、第1四半期と同レベルか、それ以上と予想される」と期待を表明した。
今年第1四半期にはクリケットのワールド・カップに伴う需要で、210万台のＣＴＶが販売された。しかし第2四半期の販売は150万台に下降した。
Videoconは“Monsoon Hangama”と銘打ったキャンペーンの下、ＣＴＶ購入者にＤＶＤもしくはＣＤプレーヤーを無料で進呈して来たが、恐らくフェスティバス・シーズンまで同キャンペーンを延長するものと見られる。
LG Electronics India LtdのSays Anil Aroraマーケッティング主任は、「Onam期間には、下取りスキームとギフトをオファーしたが、これらを全国にまで拡大する可能性を検討している」と語った。
シロモノ・メジャーWhirlpoolは、Onam期間には家電製品の購入者に伝統的な真鍮製ランプ“Aishvarya Deepam”を進呈した。
GodrejのAdi Godrej会長によると、農村市場は、同社の消費財売上げの20～30％を占めており、耐久消費財に関しても農村は極めて重要な市場を成している。モンスーンの降雨状況が良好なことから、農業生産の7～10％の成長が予想される。このため同社の今年の売上げは、国内総生産(GDP)成長率の2倍以上の伸びを見る見通しと言う。
Maruti Udyog Ltd(MUL)ディーラーは、「インプット・コストが上昇していることからカー・メーカーが大幅な値下げを行うとは思えないが、値下げやフリービー、例えばステレオ・システムとかアクセサリーの無料進呈無しでは、消費者は財布のひもを緩めない」と、多少なりともディスカウントがなされることを依然として期待している。
モーターサイクル・メーカーはこれまで一連の新製品を発表して来たが、これらの多くが9月末から10月にかけて市場に投入される見通しだ。一部のメーカーは既に下取りスキームを導入しており、他社もこれに追随するものと見られる。様々な販促キャンペーンが準備されており、値下げも例外ではない。
Percept AdvertisingのNavroze Dhondy重役(CEO)は、「良好な雨期と株式市場の堅調から広告主の気分は高まっている。今年のフェスティバル・シーズンの広告支出は15％ほど拡大が見込まれる。年間広告費の70％は9月～2月の間に支出される」と指摘した。アナリストによると、昨年の広告キャンペーン支出は1万クロー(US$21億)に達したものと見られると言う。