SEAnews 2003-08-27 ArtNo.31844

【ムンバイ】投資トレンドには業種により復調の兆しも見られるものの、全般的投資シナリオは引き続き低調に推移している。未完了の投資計画(outstanding investment)は、電力プロジェクトの遅れとその結果としての投資計画の遅延により深刻な影響を受けている。
ビジネス・スタンダードが8月25日、インド経済監視センター(CMIE:Centre for Monitoring Indian Economy)の第34回投資計画調査報告を引用し報じたところによると、2003年7月までの時点で、未完了の投資プロジェクトは7838件149万1881クロー(US$3240.75億)と、1年前に比べ額で2.61％下降した。
しかし、電力部門を除外すると、未完了の投資計画は昨年比4％アップ、取り分け製造業に限っては9.5％の伸びを見た。また電力部門を除外したインフラストラクチャー部門も4％の成長を記録した。とは言え製造部門プロジェクトの実行率は前年の44％から37％に下降した。それに引き替えインフラストラクチャー／サービス部門の実行率は前年の44％から47％にアップした。
製造業の中では金属工業の未完了投資計画が最大の5万8352クローをマーク、1年前の4万5197クローを大きく上回った。また過去数年低調に推移して来た自動車部門も30％の堅調な伸びを実現した。食品・飲料、綿繊維、石油製品も好調な成長を記録したが、過去数年大量の資本流入(00年215%/01年98%/02年34%)が目にされたコンピューター・ソフトウェア部門の伸びは2.2％にスロー・ダウンした。同様に1999年以来高成長を記録して来たテレコム部門の未完了投資計画は8万5477クロー(US$185.68億)と、前年の10万4351クローを大きく下回った。
電力部門は未完了投資計画全体の30％を占め、部門別では依然として最高額をマークしたものの、2003年7月時点で実行中の投資プロジェクトは65万6220クローと、前年の68万3572クローを下回った。