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2003-08-22 ArtNo.31800
◆東海岸コンテナ輸送料急騰で輸出阻害
【コルカタ】インド東海岸からのコンテナ輸送料が過去最高をマーク、同地域輸出業者の不満が高まっている。
ビジネス・スタンダードが8月20日報じたところによると、米国西海岸向けは1TEU(20フィート・コンテナ換算単位)当たり2400米ドル前後、米国東海岸向けは同約2000米ドル、ペルシャ湾岸地域向けは同950~1100米ドルと、何れも急騰している。これには鉄鋼/金属工学品の対中輸出ブームや、コロンボ/シンガポール等の中継貿易港の混雑が関係しているようだ。
インド輸出組織連盟(FIEO:Federation of Indian Export Organisations)のPrakash Thaker地域会長は、「インド東海岸からの輸出は、コンテナ輸送料の値上がりとルピー相場の上昇で、競争力を失っている。過去4ヶ月間の値上がりは異常で、こうした状況が続くなら、事態は極めて深刻」と語った。
工学品輸出振興委員会(EEPC:Engineering Export Promotion Council)のRavi Sehgal地域議長も「これほどのハイレートは5年前に経験しただけだが、当時輸出は深刻な打撃を受けた」とするとともに「海運会社は9月1日から米国向け料金を更に250米ドル値上げし、湾岸諸国向けについては150米ドルのピーク・シーズン割り増し料を徴収すると予告している」と、一層の値上げの動きに困惑の色を隠さない。
加えて輸出業者は、コンテナ母船が喫水の浅いコルカタ港とハルディア港に寄港しなくなったため大きな不便に直面している。これらの地域の輸出業者は、フィーダー輸送船によりコロンボもしくはシンガポールに先ず出荷し、そこから最終目的地に転送する他ない。近隣諸国向け輸送料も値上がりしており、これらの国の港湾における待機時間も15日に達している。
一方、鉄鋼や工学製品の輸出業者は、海運会社が大重量の貨物を敬遠するため、困難に直面している。EEPCのSehgal議長によると、東海岸から搬送される貨物は、鉄鋼や工学品が多いためコンテナの重量が嵩む。このため海運会社の間にはできるだけ軽量の貨物を選ぶ風潮が生じている。
こうした中で輸出業者の中には、西海岸から出荷する可能性を検討するものも出ている。西海岸のコンテナ輸送料は比較的低く、湾岸諸国向け不定期便の1TEU当たりコストは300~400米ドルとなっている。
コルカタ港とハルディア港は7月には過去最高のコンテナ処理量を記録、Kolkata Port Trust (KoPT)は一層多くのコンテナ処理を目指しているが、コンテナ輸送料の高騰と、中継港の混雑で、KoPTの目標達成も難しい状況と言う。
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