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2003-08-20 ArtNo.31790
◆アルミ/銅業界、ルピー値上がりに異なる反応
【ムンバイ】最近、ルピーの対米ドル相場がほぼ5%上昇した問題に関して、アルミニウム輸出業者は「多少影響を被った」としているが、銅製造業者は「輸入銅精鉱(copper concentrate)の90%が値下がりした」と歓迎している。
インディアン・エクスプレスが8月18日伝えたところによると、2003年第1四半期のアルミニウムと銅の輸出は、何れも多少増加した。National Aluminium Company Ltd(Nalco)幹部は、「2003年1-3月期には、ヘッジを通じ為替変動に伴う損失を最小限に抑えたが、依然として約15クロー(US$326万)の損失を被った」と語った。
興味深いことに同期間に、オーストラリアやチリ等、他の精鉱輸出国の通貨は米ドルに対し15~18%値上がりし、ルピーの対米ドル相場の上昇率を上回った。
指導的銅製造会社の幹部は、「鉱物ベースの産業はルピーの対米ドル相場の上昇により、さしたる影響を被っていない」と語った。同氏によれば、これは他の鉱物生産・輸出国、例えばオーストラリア、南アフリカ、チリ等の通貨も18~19%値上がりしたためで、また国内製造業者の米ドル・ベースの生産コストも、ルピーの対米ドル相場強化に伴い下降した。とは言えルピー相場の値上がり幅が小さかったため、地元製造業者のこの方面のメリットも小さめになったと言う。
インドの主要な銅メーカー、Birla CopperとSterlite Industriesは、共に原料の全量を輸入に依存している。業界筋によると、受託製錬業者は、輸出面の損失を輸入面の利益で有る程度相殺できる。しかし原料を自給している総合的精練業者は、ルピー相場の上昇で打撃を受けざるを得ない。取り分け何も輸入するもののない製造業者の打撃は大きい。
また銅価格は、ロンドン金属取引所(LME)の平均価格にリンクしているが、アルミニウム価格はより長期的市場動向にリンクしているため、コンスタントに調整することができない状況にある。このためアルミニウム輸出業者はルピー相場上昇に伴う不利益を回避するのが難しい。
年間1200クロー(US$2.6067億)の輸出売上げを稼ぐNalcoは、ルピー相場上昇の打撃を受けざるを得ない。昨年同社は先物契約を通じ2500万米ドルまでの輸出売上げをヘッジしたが、今年は同額を3000万米ドルに拡大、為替相場変動リスクに対処している。同社は約5000万米ドルまで先物契約を結ぶことを認められている。消息筋によると、Nalcoはポスト・シップメント・クレジットに対して外貨建てローンを取り入れており、これも自然のヘッジとして機能していると言う。
一方、SterliteやBirla Copper等の地元銅メーカーは必要な銅精鉱の60%を長期契約に基づいて調達しており、スポット市場で調達する残りの40%のみが、ルピー相場上昇に伴う恩恵を享受できる。
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