SEAnews 2003-08-15 ArtNo.31767

【ニューデリー】熱間圧延コイル(HRC)の国内価格は過去数ヶ月急上昇しており、輸入ＨＲＣの陸揚げ価格との差は昨年の17％から現在の10％に縮小した。
エコノミック・タイムズが8月12日業界筋の言として報じたところによると、2002－03年に国際鉄鋼価格が急騰した折りには、国内価格にその影響が波及するまでに3～6ヶ月の時差が存在した。この結果欧州連合(EU)産鋼材の陸揚げ価格と国内平均価格の間には17％の差が生じた。しかし同差は今では顕著に縮小している。
これは中国向けを中心にした輸出の拡大に加え、自動車産業や建設部門等、国内の主要な鉄鋼消費部門が復調、内需も大幅に拡大したため。アナリストによると、大企業は輸出に照準を合わせ、中規模鉄鋼会社は国内市場を重視している。この他、亜鉛やニッケルの品不足も鉄鋼価格の上昇に拍車をかけた。
業界筋によると、ルピーの対米ドル相場が引き続き強化するなら、国産ＨＲＣ価格と輸入品陸揚げ価格の差はさらに2％ポイント縮小する見通しと言う。