【ハイデラバード】途上国が物質特許制度を導入するデッドラインが近づく中で、全世界の製薬会社が新薬の開発に拍車をかけており、インド製薬業界は受託研究(contract research)ビジネスのブームが生じるものと期待している。
エコノミック・タイムズが8月8日伝えたところによると、Dr Reddy's、Ranbaxy、Cipla、Nicholas Piramal等の地場大手がこうしたブームを謳歌するだけでなく、小規模製薬会社や検査会社、取り分けSuven PharmaやVimta Laboratories等の中程度の資本規模を有する地元企業が、受託研究機関(CRO:contract research organisation)事業の潮流に乗じ、恩恵を享受するものと見られる。Suven Pharmaは既にCROビジネスに照準を合わせた新部門を設置、Vimtaは研究施設を増設している。
Firstcall India Equity Advisorsのカントリー・ヘッドV V L N Sastry氏によると、CROは新薬及び処方の臨床研究・検査・モニターの他、新薬/医療装置/生物製剤の開発に関わる支援サービスを手がける。インドは80億米ドルと見積もられるこの種のビジネスの主要な役割を担う潜在性を備えている。
バルク薬品製造業者協会(BDMA:Bulk Drugs Manufacturers Association)会頭も務めるSuven PharmaのVenkat Jasti重役(MD)によると、CRO産業は2005年以降、離陸するものと見られ、SuvenはAsian Clinical Trailsと言う新会社を設立した。同新会社は第1/2/3段階の臨床試験を請け負う。
Vimta LabsのS P Vasireddi会長兼MDは、「アンドラプラデシュ州Hyderabadの研究施設におけるビジネスが飽和点に達したことから、Chennai、Visakhapatnam、Vijayawadaにそれぞれ新研究室を設ける方針を決めた。チェンナイの研究室は専らCROビジネスを手がけ、他の2研究室は病理学関連の研究に集中する」と語った。
Firstcall India Equity Advisors社によると、2002-03年の臨床試験ビジネス市場規模は約7500万米ドルに達したと言う。