2003-08-08 ArtNo.31719
◆ITI、CDMA通信機器の製造で中国企業と技術提携
【バンガロール】地場公共部門通信機器サプライヤー、ITI(Indian Telephone Industries)Ltdは、年商20億米ドルの中国電気通信企業ZTE Corporation(深川中興通信:『川』は当て字,『土偏』を付ける)と“CDMA (code division multiple access) 2000 1X”製品の製造に関わる技術移転契約覚書を交換した。
インディアン・エクスプレス、ビジネス・スタンダード、ザ・ヒンドゥーが8月6日、ITIのYK Pandey会長兼MDの言を引用し報じたところによると、契約は3段階に分けて実行され、第1段階では組み立て作業が、第2段階ではプリント基板(PCB)の製造が、第3段階では本格的な製造が、手がけられる。最終的にITIは、CDMA機器市場(現在20万-25万回線)の30%近いシェア獲得を目指す。ITIはZTEに1回線に付き5%のロイヤルティーを支払う他、第3段階が完了する来年以降に、技術移転料として別途100万米ドルを支払う。
CDMA 2000 1Xはマルチメディア・メッセージングやEメール機能を備え、サービス・コントロール・ポイント・モジュール・インテグレーション技術により、インテリジェント・サービスを提供できる。各回線のスイッチは同時にセル式電話顧客1万~4万人にサーブできる。
ITIはカルナタカ州Bangaloreの工場で来年から製造を開始する。工場は年間100万ラインの製造能力を備える。ITIは2.5クローを投じて検査機器を導入するが、それ以外にはさしたる投資を必要としない。製品は法人化された政府系全国電話会社Bharat Sanchar Nigam Limited(BSNL)、デリー/ムンバイの基本電話サービスを中核とする政府系Mahanagar Telephone Nigam Ltd(MTNL)、民間のセル式電話会社に競争入札を通じて納入される。ITIは、1500クロー(US$3.258億)の手持ち契約以外に1000クロー(US$2.1722億)の契約を獲得できるものと見ており、BSNLとMTNLからだけでも新たに40万回線、額にして300クロー(US$6517万)の契約獲得を見込んでいる。
ITIはこれ以前からZTEと提携しており、既にBSNLに15万回線、総額80クロー(US$1738万)の製品を納入した実績を有する。したがって今回の契約は既存のZTEとの長期提携関係を追認したものと言える。
|