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2003-08-04 ArtNo.31692
◆RIL、石油化学の不振を製油部門がカバー
【ニューデリー】シンガポールにおける石油精製粗利益(GRM:gross refinery margins)が43%アップする中で、Reliance Industries (RIL)の2003年6月期四半期の業績は、原油価格の変動にも関わらず顕著な改善を見た。
インディアン・エクスプレスが8月1日報じたところによると、RILの第1四半期業績は、石油化学ビジネスの不振とは対照的に、石油精製ビジネスの金利・税引き前利益(PBIT:profit before interest & taxes)が83.9%アップした。
石油化学ビジネスのPBITは589クロー(US$1.279億)と、昨年同期比27.5%の落ち込みを見たが、石油化学ビジネスの使用資本利益率(ROACE:Return on average capital employed)は18%と、石油精製部門の13.7%を上回った。
RILの純売上げ(社内取引/消費税を除く)は、昨年同期比17.4%増の1万2501クロー(US$27.155億)をマーク、税引き前利益(特別項目を除く)は、昨年同期の1200クローから1426クロー(US$3.098億)に拡大した。RILの連結純益は、会社ベースの純益1125クロー(US$2.44億)とほとんど変わりなく、子会社や系列会社がほとんど利益に貢献していないことが窺える。会社ベースの営業利益は昨年同期比11.5%増の2288クロー(US$4.97億)を記録した。営業利益率(OPM:operating profit margin)は昨年同期の19.3%から18.3%に鈍化した。利子コストは昨年同期の407クローから349クロー(US$7581万)に14.3%下降した。
PFY/PSF/PETから成るポリエステル市場の需要は、過去1年間に11%下降したが、PP/PE/PVCから成るポリマーの需要は、経済全般の復調を反映し、39%アップした。
石油製品に対する国内需要は昨年同期には0.8%上昇したが、今年第1四半期には2.7%の下降を見た。石油製品消費全体の40%近くを占める高速ディーゼル(HSD)の消費は、トラック運転手のストライキを反映してか5.8%下降した。
今会計年度末には、国営石油会社3社とのLPG/ガソリン/SKO/HSD合計年間約1300万トンの販売委託契約が失効することから、RILは石油製品の国内市場戦略に見直しを加える必要がある。Hindustan Petroleum Corporation Ltd (HPCL)の民営化入札に応札し、同権益を取得するか、独自の小売り網を立ち上げる必要がある。同社は既に全国に1500店の小売り網を設ける計画に着手している。
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