2003-07-30 ArtNo.31656
◆スポーツ・ユーティリティー・ラッシュ、スローダウン?
【ムンバイ】スズキVitara、シボレーForester、三菱Pajero等、スポーツ・ユーティリティー車(SUV)のデビュー・ラッシュは、ここに来て若干スロー・ダウンした感が有る。
エコノミック・タイムズが7月28日伝えたところによると、各社は既に、SUVの販売目標、製品の位置付け(Product Positioning)、プロモーション戦略に見直しを加えている。
Hindustan Motors Ltd(HML)は当初今年内に三菱Pajero300台の販売を目指していたが、これまでの販売台数が45台にとどまったことから、販促戦略に見直しを加え、Pajeroのハイエンド・バージョンを完成車輸入する計画も暫時棚上げした。
HML筋は「210万~220万ルピーの価格帯ならバイヤーは、MercedesやBMWを選ぶ。SUVバイヤーは、高所得層の中でも指向性の強い一群を成している」と指摘する。実際、185万ルピーのシボレーForesterさえ、市場の反応は薄く、市場筋は、「ForesterはSUVと言うより、エステートと見なされている」と語る。
Maruti Udyog Ltd(MUL)は、こうした市場動向からスズキVitaraの発売を11月以降に繰り延べたようだ。
Honda Sielは、先週木曜2000CCのCR-Vを150万ルピーで発売したが、同価格はDセグメント・カー、Accordを2万7000ルピー下回る。同社オフィシャルは、「CR-VはSUVと言うよりDセグメント・モデルと見なしており、他社と異なり、ボリューム販売を目指す」としている。同社の山田重役(MD)は、その一方で、Accordと競合する可能性を示唆した。それによると当面CR-Vは完成車輸入されるが、市場の反応が良好ならCKD(completely knocked down)方式に転換され、価格も一層引き下げられる。同社は初年度に900台の販売を目指していると言う。
観測筋は、向こう数ヶ月間にHyundai Terracan、Ford Everest、GM Panther等が発売されるなら、その刺激効果により、市況が回復する可能性も有ると見ている。
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