【ムンバイ】Tata Iron and Steel Company Ltd (Tisco)はマレーシアのPerusahaan Otomobil Nasional Bhd (Proton)に自動車用(AGCR:automotive grade cold rolled/CRCA:Cold Rolled Close Annealed)鋼板3000トンを納入する契約を獲得した。
ビジネス・スタンダード、エコノミック・タイムズ、ヒンドゥー・ビジネス・ライン、インディアン・エクスプレスが7月24日報じたところによると、TiscoのRatan Tata会長及びB Muthuraman重役(MD)は年次総会の席上以上の消息を明らかにした。それによるとProtonは年間約6万トンのCRCA鋼板を必要としており、今回獲得した契約はその5%に相当する。Tiscoは向こう数年内に同比率を15%に拡大することを目指している。今回のものは1年契約で、今四半期(2003/7-9)に出荷が開始される。インドの鉄鋼会社が自動車用鋼板の輸出契約を獲得したのは初めてのこと。Tiscoは目下Fordの海外工場に対する同様の納入交渉を進めており、また中国市場への売り込みも計画している。昨年、Ford Indiaを含む国内自動車産業に10万トンの鋼材を納入した同社の国内自動車用鋼板市場におけるシェアは32%だが、今会計年度内に47%に拡大する見通しだ。2004年の輸出目標は10万トンで、これには冷間/熱間圧延コイル、ビレットが含まれる。
今会計年度には負債を400クロー(US$8689万)削減し、依願退職を通じ人員を約3000人カットする。
中国は北京五輪後、鉄鋼輸出国になるものと見られるが、Tiscoは十分な競争力を備えている。インド鉄鋼産業に関しても見通しは明るく、自動車産業や家電業界方面の需要から年率6%の成長が見込め、価格も現状レベルが維持される見通しと言う。