2003-07-23 ArtNo.31609
◆中国、2007年までに鉄鋼純輸出国に:SAIL会長
【コルカタ】中国は、2007年までに鉄鋼純輸入国から純輸出国に転換、中国市場のブームに酔うインド鉄鋼産業の興を削ぐことなりそうだ。
エコノミック・タイムズが7月21日伝えたところによると、国営Steel Authority of India (SAIL)のVS Jain会長は、インド耐火物製造業者協会(IRMA:Indian Refractory Makers Association)の年次総会の席上、以上の見通しを示す一方、鉄鋼製品の国内価格と国際価格は向こう9ヶ月上昇基調を保ち、こうした状況はその後も2、3年維持されると予想した。
アナリストらは、中国の鉄鋼需要は、2008年の北京五輪に先立って、2007年以降早くも高原常態を呈するものと予想、下降に転じると指摘する向きもある。中国は昨年2億トンの鉄鋼を消費、2000万トン以上を輸入した。昨年、インドは前年比35%増の360万トンの鉄鋼製品を輸出したが、内100万トン以上が中国に向けられた。この結果、中国はインド鉄鋼産業にとって最大の輸出市場になった。
Jain氏によると、インドの国内鉄鋼需要は向こう2、3年年率6~7%の成長が見込まれる。SAILは現在ほぼ100%の稼働率を実現しているが、プロセスの改善やデボトルネキングを通じ、今後2、3年間に115%以上に稼働率を引き上げる。
耐火物産業に関して、Jain氏は、現在の原料コスト・ベースの価格設定からTCO(Total Cost of Ownership:所有にかかる総費用)ベースの価格設定に早急に移行すべきだと指摘した。
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