2003-07-16 ArtNo.31562
◆SAIL、ビレット国際価格の上昇で最大の恩恵享受
【コルカタ】国営Steel Authority of India Ltd(SAIL)は国際市場と国内市場の予想外の復調で最も大きな恩恵を享受している。
ザ・ヒンドゥーが7月13日報じたところによると、半完成品(semis)の代名詞とされる鋼片(billet)の国際価格は今年1月以来トン当たり30米ドル上昇し、輸出収入の大幅な増加をもたらしたが、それだけにとどまらずSAIL傘下Durgapur Steel Plant(DSP)の見通しも一変させた。DSPは設備近代化の遅れから、生産物の55%(約85万トン)が半完成品で占められ、そのことが業績不振の主因とされて来たが、今回は逆に業績の改善につながった。鋼片の国際価格は7月にも顕著な上昇を見、トン当たり260米ドルに達した。今年第1四半期(2003-4/6)に純益を計上したDSPは、同四半期に6万6000トンの半完成品を輸出した。これは昨年(2002-03)通年の12万1000トンの半ば以上に相当する。
解体船の不足とインド国内やミャンマー/フィリピン/ネパールを初めとする東南アジア諸国及びその他のアジアの途上国における再圧延業者の急増から、銑鉄の価格も急騰した。Bhillai Steel Plant(BSP)は第6高炉が3月に稼働し熔銑の日産量が1万2000トンから1万4500トンに拡大、銑鉄の余剰が生じたが、今や同価格はトン当たり8700ルピーに達している。BSPは半製品の輸出でも利益を上げており、今年第1四半期の15万3000トン/203クロー(US$4410万)の輸出の量で3分の1に相当する4万7800トン、額で4分の1に当たる56.73クロー(US$1232万)が鋼片で占められた。
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