1995-09-15 ArtNo.3155
◆<星>首相、カナダに自由貿易擁護で共同歩調提案
【オタワ/トロント】カナダ訪問中のゴー・チョクトン首相は13日午前、オタワでジャン・クレティエン首相と会見、両国が一大決意をもって自由貿易体制と国連主義を擁護するなら、そこから協力の機会が生じ、相互の利益の促進にもつながるとの考えを示した。
ゴー首相はカナダがアジア太平洋国家、取り分け東アジア諸国経済との関係を重視し始めたことを歓迎、太平洋沿岸の大国カナダがこうした姿勢を維持することは重要な意義を有し、影響するところも大きいと語った。
首相は前日にはトロントでオンタリオ州首席大臣主催の午餐会に出席、経済/学術界のリーダーを前に、カナダはアジア太平洋経済閣僚会議(APEC)の一員として、急成長を遂げるアジア諸国との間に、北米諸国との間に打ち立てたのと同様な戦略的関係を樹立すべきで有り、その際にはシンガポールが仲介の労をとると挨拶した。首相は更にAPEC大阪サミットに向け目下進められている事務レベルの会議で各国官員が些細な利害問題を巡って論争するのは避けられないことで、必要なことでも有るが、政界リーダーはより大局的な見地から得失を判断すべきであると指摘、またインドネシアのボゴルにおける非公式サミットで合意された自由貿易の理想の実現に向けて具体的日程表を作成すべき時機が来ていると強調した。首相によれば、シンガポール、カナダ、そして他の理想を同じくする国は率先して関税引き下げ、自由貿易実現に向け実際行動をとるべきだと言う。(ST,BT,LZ:9/14)
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