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2003-07-14 ArtNo.31549
◆SAIL、向こう3年間に年産量を200万トン以上拡大
【コルカタ】年産1100万トンの国営Steel Authority of India Ltd(SAIL)は、向こう3年間に大型投資や設備拡張工事をほどこすことなく年産量を少なくとも200万トン拡大する計画だ。
エコノミック・タイムズが7月10日伝えたところによると、SAILは設計上の設備能力に隠されたキャパシティーの掘り起こしやデボトルネッキングを通じて同目的を実現する。SAILは90年代に設備近代化に1万2000クロー(US$25.6億)を投資したのとは対照的に、同3年間の資本支出は2000クロー(US$4.27億)にとどめ、各年に投じる額も600~800クロー(US$1.28億-1.71億)に抑える。SAILのV S Jain会長によると、今年の生産量は6~7%、来年は5~6%拡大される。これにより3年後にはSAILの黄金時代が到来する。その時までには年間損失は一掃され、年間2500クロー(US$5.332億)の利益を容易に維持できるようになる。
SAILは2003年3月期年度に、粗鋼1140万トン、販売可能な鉄鋼製品(saleable steel)1040万トンを生産した。2005-06年までに粗鋼は1350万トン、販売可能な鉄鋼製品は1250万トン、製造できるようになる。今年は販売可能な鉄鋼製品1100万トン以上の生産を目指している。
とは言えSAILは単なるボリューム・プレーヤーになる考えはなく、常に市場動向に注目し、生産計画に見直しを加えて行く。数年前にBokaro工場、Bhilai工場、Rourkela工場の高炉の操業を停止、生産を縮小したSAILは、最近Bhilai工場の高炉の運転を再開した。BokaroとRourkelaの高炉も市場動向が改善すれば、運転を再開する。現在同社のプラントは何れも95~100%の稼働率を維持しており、向こう数年間に同比率は110%に引き上げられる。こうした生産の拡張はプロセスや技術の改善とデボトルネッキングを通じて実現される。勿論熔銑の生産拡大に対応して、完成品製造工場にある種のバランシング施設を追加する。
今会計年度は、Bhilaiにおける320クロー(US$6825万)のロング・レール・プロジェクトと、Rourkelaにおける70クロー(US$1493万)の電縫鋼管(ERW pipe:electric resistance welded pipe)製造施設の近代化及びコークス炉(coke oven battery)の再建工事が手がけられる。またDurgapur工場に鋳片鋳造設備(bloom caster)を増設することも検討されていると言う。
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