2003-07-11 ArtNo.31531
◆Tata Steel、三井物産と鉄道事業進出準備
【ニューデリー】インド最大の民間鉄鋼会社Tata Iron and Steel Company Ltd (Tisco)は、三井物産と手を結び鉱物資源に富むジャールカンド州とオリッサ州における鉄道輸送ビジネスに乗り出す計画だ。
エコノミック・タイムズが7月9日報じたところによると、Tata-Mitsui SPV(special purpose vehicle)は少なくとも2件の鉄道プロジェクトに入札することを目指しており、この種のプロジェクトの内部利益率(IRR:Internal rates of return)は50%に達する。Tiscoと三井は鉄鉱石の国際需要、既存生産能力、鉱石産地におけるコスト等に関する調査を進め、既にロード・マップを作成している。同調査によれば、ジャールカンド州内だけで少なくとも3000万~4500万トンの鉄鉱石輸送需要が見込まれ、これはRailwayの年間1000万~1200万トンの見積もりを3~4倍上回っている。このためIRRも13.6%から50%にジャンプした。
Tata-Mitsui SPVが注目しているものの1つは全長155キロのDaiteri-Bansapani区間の鉄道経営権。Railwaysとアジア開発銀行(ADB)が2000年以来約590クロー(US$1.258億)を投じて50キロを既に完成させており、2005年に全路線が完成する見通しだ。
もう一つは、見積もりコスト301クロー(US$6420万)、全長82キロのHaridaspur/Paradeep Port間で、同プロジェクトのIRRも50%と見積もられる。
タタ・グループはオリッサ州Dhamra Portに至る鉄道経営にも強い関心を見せており、輸出拡大を目出す同グループの意欲が窺える。
鉄道経営はTiscoの鉱業ビジネス拡張計画の自然の帰結と言え、Tiscoはジャールカンド州政府に対し、炭鉱及び鉄鉱山開発の拡張を申請している。
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