SEAnews 2003-07-02 ArtNo.31482

【バンガロール】Wipro Infotech(WI)は、競争力を強化し、厳しい市場環境を乗り切るため、ジャストインタイム・リクルート・コンセプトを導入、人材資源の最適な活用を図っている。
ヒンドゥー・ビジネス・ラインが6月28日報じたところによれば、ＷＩのJoseph John戦略資源運用主任は同紙に以上の消息を語った。それによると、注文やプロジェクトが準備された後に新規雇用を行うだけでなく、短期もしくは期限付き雇用契約を結び、冗員の発生を回避している。昨年は合計900人を雇用したが、半数以上が短期もしくは期限付きの雇用契約に基づくものだった。ＷＩは中核とする正社員1900人を擁するが、必要な際には3000人を動員できる。これらの者はビジネス・フランチャイジー及びパートナーで、必要に応じて招集できる。
ＷＩは人事部(HR department)とは別個の求人部(recruitment wing)を設け、複雑で変化する人材需要を処理、情報技術(IT)サービスの内容により異なる求人需要に応じている。これは請負業者を通じて固定業務の技術者を雇用するのとは異なる。技術者プールの変動に柔軟に対応するとともに、ジャストインタイム・リクルートメントを通じ冗員を回避している。ソフトウェア・サービス・ビジネスの最盛期には35％のスタッフがベンチで待機しているのは、珍しいことではなかったが、ＷＩは昨年は冗員をほぼゼロに引き下げた。現在の需要だけに目を奪われず、ビジネス開発部(business-development department)を通じて将来の需要動向も分析した後、初めてリクルートを開始する。
昨年コンサルタンシー・ビジネスを開始したＷＩは、Accenture、Deloitte and Touche、E&Y、IBM Global等の競争者のスタッフを引き抜いたが、戦略的リソーシングは、この種の揺籃期のビジネスにとって極めて重要な役割を担っている。
2001－02年のリクルートの34％はコンサルタントを通じてなされたが、2002－03年の同比率は18％に縮小、今年もさらに同レベルの縮小が見込まれると言う。