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2003-06-27 ArtNo.31453
◆化学産業、シンガポールとの自由貿易協定から除外要求
【ムンバイ】年商1兆2000億ルピー(US$255.94億)のインド化学産業は、近くシンガポールとの間で結ばれる自由貿易協定(FTA:free trade agreement)から同産業を除外するよう政府に求めた。
インディアン・エクスプレスが6月25日伝えたところによると、インド化学製造業者協会(ICMA:Indian Chemical Manufacturers Association)のSN Singh会頭は同紙に以上の消息を語った。それによると、仮にシンガポールとの貿易が自由化されれば、シンガポールからのダンピングにより、地元の少なからぬ化学企業が倒産に追い込まれる恐れがある。
国内化学業界は異論の多い有機汚染物質条約(organic pollutants treaty)の調印も回避するよう政府に働きかけており、こちらも調印されれば、地元化学産業の前途に深刻な影響を及ぼす。
シンガポールとのFTAはモンスーン国会において審理され、承認されるものと予想される。政府は他国とFTAを結ぶ際は、インドを化学産業の最良の投資地として売り込むとともに、インドが他国のダンピング場にされないよう配慮せねばならない。
反ダンピング及び関連税総局(Directorate General of Anti-Dumping and Allied Duties)は1992-93~2002-03年の間に153件余の反ダンピング調査を実施したが、化学/石油化学部門に関わる調査が最大多数を占め、製薬、鉄鋼/その他の金属、繊維がこれに続いた。調査対象国は中国、欧州連合(EU)、台湾、韓国、日本、米国、シンガポールの順。
シンガポールに限っては、ポリスチレンII、ビタミンAD-3I、二軸延伸ポリプロピレン(BOPP:biaxially oriented polypropylene)フィルム、イソプロピル・アルコール、フレキシブル・スラブストック・ポリオール、ポリイソブチレン、ビタミンAパルミチン酸塩、フェノールが、反ダンピング調査の対象品目とされた。仮にシンガポールとの間にFTAが結ばれるなら、これらの製品の輸入も自由化され、最早反ダンピング税を課すことができなくなると言う。
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