2003-06-25 ArtNo.31439
◆Bio-Rad Labs、インド市場の成長の潜在性に注目
【ニューデリー】年商9億米ドルの米国企業Bio-Rad Laboratories(BRL)が完全出資する臨床診断学/生命科学研究製品会社Bio-Rad India(BRI)は、臨床診断学/生命科学研究領域で活躍する地元企業が増加する中、糖尿病モニタリング/品質管理/遺伝子障害分析領域の強味を梃子にインド市場における事業拡張に本腰を入れる。
ヒンドゥー・ビジネス・ラインが6月22日報じたところによると、1997年にインドにプレゼンスを築いたBRIの2002年の年商は680万米ドルをマーク、カレンダー・イヤー2003年には800万米ドルの売上げを見込んでいる。
BRIのカントリー・マネージャー、Dhiren Wagle氏によると、両親が生まれた子供の遺伝子情報を医師に求めることは、まだ一般的でないため、BRLの遺伝子障害分析機器の需要が急増することは望めないものの、インドには1800万人の糖尿病患者が存在することから糖尿病モニタリング機器の潜在需要は大きい。加えて2025年までに糖尿病患者は4000万人に達するものと予想されている。
BRL臨床診断学グループのK. Sridhar製品課長によると、糖尿病領域におけるBRLの製品にはグリコシレーテッド・ヘモグロビン(HbA1c)検査が含まれる。現在、一般に用いられている朝食前血糖値検査(fasting plasma glucose test)では、一晩絶食した患者の血糖値が検査されるが、HbA1c検査では60日間にわたる患者の血糖値が調査されるためより正確な検査結果が得られ、最適な治療を行うことができる。
品質管理領域に関しては100種類以上の製品を用意している。BRLの製品はサード・パーティー・コントロールとして機能し、研究機関がその検査を基準として用い、あるいは確認するのを支援する。
インド政府が2005年に新特許制度を採用するのに伴い、益々多くの地元製薬企業が新薬の開発に携わるようになる見通しで、BRLは、遺伝子移転(gene transfer)/プロテオミクス/その他の領域における同社の製品が製薬業界のより多くの企業に採用されるものと期待している。
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