2003-06-23 ArtNo.31423
◆タタ・コンサルタンシー、ビリオネア・クラブに仲間入り
【ムンバイ】インド最大のソフトウェア・サービス会社Tata Consultancy Services (TCS)は20日、2003年3月期の年商が前年比20%増の5012クロー(US$10.46億)に達したと発表、ビリオネア・クラブ入りを果たした。
エコノミック・タイムズ、ビジネス・スタンダード、ヒンドゥー・ビジネス・ライン、ザ・ヒンドゥーが6月21日伝えたところによると、TCSがTata Sonsから独立してその売上げを発表したのは今回初めてのこと。しかし、依然としてTata Sonsの一部門のためボトムラインは発表されなかった。TCSは株式公募に向けマーチャントバンクも指名した。この日の売上げ発表は、年内公募に向けた布石と見られている。
昨年度売上げの内訳は、ソフトウェア・サービス輸出が4545.26クロー(3865.59クロー)、国内売上げが369.07クロー(247.89クロー)、その他の収入が98.05クロー(57.90クロー)、合計5012クロー(4187クロー)(括弧内は前年の数字)と、ソフトウェア・サービス輸出は500億米ドル余のインドの総輸出の約2%を占めた。
TCSが昨年買収したComputer Maintenance Corporation Ltd(CMC)の営業額607クローを加えると、TCSの連結売上げは5619クローになる。TCSの従業員数は2002-03年に4763人増加、2万4000人に達した。
TCSのS Ramadorai重役(CEO)によると、TCSは中国の杭州、日本の横浜、英国のGuildfordにデベロプメント・センターを有する。インド・ソフトウェア企業の中でこれほど多くの国際開発センターを有するものは他にない。また合計23の傘下デベロプメント・センターの内15センターはCMMレベル5にランクされ、世界中にこれほど多くのCMMレベル5センターを保持する企業も他に存在しない。
TCSは、State Bank of Indiaから国内最大の情報技術(IT)契約を獲得した他、カナダ政府の証券決済預託機関Canadian Depository for Securities Limited (CDS)と向こう5年間にわたるITシステムのサポート/保守ターンキー契約を結び、トヨタファイナンシャルサービスの米国におけるITシステムの支援と保守も引き受けた。
昨年、目標に掲げたビリオン・ダラー・クラブ入りを既に果たした同社は、2010年までに世界のトップ・テンITコンサルタント会社になる次の目標に向け新たな挑戦に乗り出した。昨年の20%の売上げの伸びは業界平均の18%を上回ったが、今会計年度は17%の成長を目指していると言う。
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