【ブーバネスワル】Saraf Agency of Kolkata(SAK)は、ロシアの政府系企業Technocim Holding and Pigment Corporation (THPC)の協力の下にオリッサ州Chatrapurに年産5万トンの二酸化チタン製造工場を設ける計画に関してIndian Rare Earth Ltd (IREL)と、交渉を進めている。
ビジネス・スタンダードが6月13日報じたところによると、サンクト・ぺテルブルク拠点のTHPCは、SAKと覚書を交換、生産された二酸化チタンを全量買い取ることを約束している
SAKは1998年に、オリッサ工業開発公社(IDCOL:Industrial Development Corporation of Orissa)とGanjamコーストにおけるミネラル・サンドの探査・開発及び二酸化チタン製造に関わる合弁契約を結んだ。しかし同契約が数ヶ月前に期限切れになり、IDCOLが、契約更新の意向を示さぬことから原子力局(DAE:department of atomic energy)傘下のIRELと改めて合弁交渉を開始した。
IDCOLは、IRELが管理するChttrapur地区に隣接した19.77平方キロの海岸の鉱業リース権を保持している。SAKは、オーストラリアの専門家の助けを借り2001年に同地区の詳細な探査を完了した。しかし数ヶ月前に関係覚書の期限が切れたにも関わらず、IDCOLが一向に覚書を更新せぬことからプロジェクトの先行きが不透明になった。このためSAKは、二酸化チタン製造の主要原料のillemniteの供給を受けるためIRELとの交渉を開始した。
IRELはオリッサ州ビーチの最大の鉱業リース権を保持しているが、消息筋によると、同社は、illemniteの長期ベースの供給のみに関心を有し、SAK及びロシア企業とビーチ・サンドの採掘や篩い分けに関わる合弁を組む意思はない。実際のところロシアの合弁パートナー自体、ビーチ・サンドの採掘や鉱物分離工場の建設等、後方統合化に関心が有る訳ではなく、原料の確保を主要な関心事としていると言う。