2003-06-09 ArtNo.31320
◆VSP、NMDCからの鉄鉱石の供給不足で国際入札募集
【コルカタ】Rashtriya Ispat Nigam Ltd(RINL)傘下のVisakhapatnam Steel Plant (VSP)は、National Mineral Development Corporation(NMDC)から十分な鉄鉱石の供給が得られないことから、国際入札を募集した。
ザ・ヒンドゥーが6月6日、ビジネス・スタンダード、ヒンドゥー・ビジネス・ライン、インディアン・エクスプレスが同4日、エコノミック・タイムズが同2日報じたところによると、VSPは、NMDCのチャッティースガル州Bailadilla鉱山からの十分な鉄鉱石の供給が得られぬことから原料在庫が4-5日分に下降、このため生産削減を強いられた。鉄鋼省筋によると、同省は近くRINLとNMDC代表の会議を催し、解決策を検討する。
VSPは年間220万トンの鉄鉱石を必要とするが、NMDCは今年180万トンの供給を認めたにとどまっている。NMDCは供給量を確保できないだけでなく、カルナタカ州Donimalai鉱山からの供給を認めるよう求めている。Donimalai鉱山の鉱石の鉄分含有率は65%と、Bailadila鉱山の鉱石(65%以上)に比べ品質が劣るだけでなく、輸送距離も800キロと、後者の450キロの2倍近くにのぼる。このためDonimalai鉱山から供給を受けた場合の運輸コストはトン当たり150ルピー、したがって16%以上高くつく。加えてVSLの高炉はBailadila鉱山の11Cとデポジト5から産出される鉄鉱石の品質をベースに設計されていると言う。
一方、NMDCの日本等への鉄鉱石輸出も停頓、港湾には2隻から3隻の輸送船が待機しており、NMDCは多額の滞船料の負担も強いられていると言う。
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