【ニューデリー】昨年(2002-03)のソフトウェア及び情報技術対応サービス(ITES:IT-enabled services)輸出は、前年の73億米ドルから95億米ドル/4万6100クローに米ドル・ベースで25%、ルピー・ベースで26.3%増加した。
インディアン・エクスプレス、デカン・ヘラルド、ビジネス・スタンダード、ヒンドゥー・ビジネス・ライン、ザ・ヒンドゥーが6月4日、ソフトウェア・サービス会社全国協会(NASSCOM:National Association of Software and Service Companies)の発表を引用し報じたところによると、昨年のソフトウェア関連サービス/製品/技術サービス輸出は18.3%増の3万4800クロー/72億米ドル、ITES/BPO輸出は59%増の1万1300クロー/23億米ドルを記録した。
オフショア・ビジネスの成長率は67%に達したが、オンサイト・ビジネスのそれは7.8%にとどまった。オフショア・ビジネスのソフトウェア及び関連サービス輸出全体に占める比率は57%と、オンサイト・ビジネスの43%を上回った。オフショア・ビジネスのシェアは、2000-01年の44%、2001-02年の52%、そして昨年の57%と、成長の一途を辿っており、今年は62%に達するものと見られる。
米国向け輸出が全体の71%、英国向けが14%、英国以外の欧州向けが9%、その他の地域向けが6%をそれぞれ占めた。またSoftware Technology Parks of India (STPI)傘下のパークからの輸出が全体の80%を占めた。
ソフトウェア及びソフトウェア関連サービスの国内市場は、前年の1万3700クローから13%の成長を見たものと見られるが、具体的数字はまだ算出されていない。
また年商50クロー未満の中小企業部門の成長率が19%と、業界全体の平均成長率17%を上回った。
昨年の輸出成長率は30%の目標を下回ったが、これにはルピー相場の上昇、イラク戦争、重症急性呼吸器症候群(SARS:Severe Acute Respiratory Syndrome)の影響が関係している。今年(2003-04)のソフトウェア及び関連サービス輸出は昨年比26-28%増の120億米ドル前後に達し、昨年同様ITESとBPOが成長を牽引するものと見られる。しかしソフトウェア関連のサービス/製品/技術サービス輸出の伸びは昨年の18.3%から今年は17%に、ITES/BPOの伸びは同59%から54%にそれぞれ鈍化、各84億米ドルと36億米ドルに達するものと見られる。2008年までに目標とする500億米ドルの大台に乗せるには、昨年と今年の低成長を補填するため、2乃至3年好調な成長を実現する必要がある。しかしソフトウェア輸出の伸び率は往時の30%以上から今では20%台に鈍化しており、向こう数年は10%台後半にとどまる見通しと言う。