SEAnews 2003-05-26 ArtNo.31240

【ムンバイ】Onidaブランドのテレビジョン・メーカーとして知られるMirc Electronics Ltd(MEL)は、ＫＹホーム・シアター及びＤＶＤプレーヤーを梃子に急成長するインド・シネマ市場の開拓に力を入れている。
ヒンドゥー・ビジネス・ラインが5月22日、ＭＥＬのV. Chandramouli副社長(ｾｰﾙｽ/ﾏｰｹｯﾃｨﾝｸﾞ/ｻｰﾋﾞｽ担当)の言として伝えたところによると、昨年3月に発売した29インチのOnida KYは2002－03年を通じて1万台が販売され、今年は2万2000台の販売が目指されている。大きなシネマ人口を有するインドでは、数年前に生じたＶＣＲブームからも窺えるように、シネマに関係したものなら、何でもブームを招来する。
益々多くのヒンディー・タイトルが登場する中でＤＶＤプレーヤーは間もなくＶＣＲを凌駕するものと見られる。5.1ｃｈアンプとスピーカー・システムは今やＴＶの標準的装備になりつつあり、市場調査によれば、益々多くのムービー・ファンがＨＢＯやStar Moviesを通じてフィルムを鑑賞している。
Onidaのホームシアターは、内蔵アンプと5.1チャンネル・サウンド効果により、ＨＢＯを通じたムービーでもホーム・シアター・サウンドを楽しめる。やはり昨年4月に発売したＤＶＤプレーヤーは、昨年を通じて7000ユニットを販売、今年は3万ユニットを目指している。同社はホームシアターとＤＶＤの広告に約11クロー(US$232万)を投じる計画だ。
ＭＥＬはＴＶ販売に関しては、フラット・スクリーン・ブームとアップグレード需要の2つの潮流に乗じる計画だ。2001年にOnida BlackフラットＴＶを発売した同社は、発売以来2年以上を経た29インチのOnida KY Thunderについては、フランチャイズ網も構築した。これらのブランドを通じて既に21インチと29インチ・フラットＴＶ市場をリードする同社は、最も高収益が望める29インチ・セグメント等、プレミアム・カテゴリーにおけるプレゼンスの強化を図っており、今年は、フラット・モデルに9クロー(US$190万)を投資する予定だ。
フラットＴＶへのアップグレードにより画像に対する欲求を満たした消費者が次ぎに求めるのは音響効果だが、ムービーとソングを好むインド人のサウンドに対する欲求は一層大きい。消費者のこうしたニーズに照準を合わせる同社のＴＶは、エコノミー・クラスの平均価格を多少上回る。例えばエコノミー・クラスの20インチＴＶは平均7300ルピーだが、同社の製品は8000ルピー、同社の21インチ製品も9500ルピーと、エコノミー・クラスの平均価格を500ルピーほど上回っている。